コロナ禍のお正月 /ドラえもん騒動

 
目 次
1.はじめに
2.コロナ禍のお正月
3.ドラえもん騒動
4.旅の情報:日本・イタリア間の移動
5.あとがき

1.はじめに

 お客様より、グッチからディズニー・キャラクターに続き、ドラえもん・キャラクターグッズが販売されたとの情報が入り、イタリア現地で購入できないかとのお問い合わせがありました。まず、本当かしらと思いました。なるほどグッチのホームページを見ると、ドラえもんの・キャラクターグッズが並んでるではありませんか、しかもイタリアのグッチサイトに。。。。。
 
 年始早々、正月の正夢みたいな感じです。とにかくリクエストに答えて、グッチのドラえもん・キャラクターグッズを追いかけてみました。昭和生まれの筆者にとっては、いまだに理解を超えた世界でした。

2.コロナ禍のお正月

 イタリアの元旦は特にこれを食べる、という決まった料理はありません。まぁ、祭日なので普段よりちょっと凝ったものをMidoromaさんの家では食べます。コロナ禍の最中なので、近所に住む友人と居候が加わり、ささやかなお正月パーティです。でもお祭日なので、プリモピァットとセコンドピァットを用意することにしました。プリモピァットは「リコッタ・チーズとビエタのカネロニ」、セコンド・ピァットは「イノシシの直火焼き」です。
 
 カネロニのリコッタ・チーズは酪農農家が作った新鮮なもの。このチーズは羊の乳なのでコクがあります。ビエタはほうれん草の仲間でほうれん草より苦味が少ないもの。これはご近所の農家のもの。これも新鮮です。生生地の真ん中に具を細長く置いて巻いて、オーブン皿に。ゆるゆるのホワイトソースをひたひたに入れてオーブンで焼きました。
 セコンド・ピァットはイノシシの直火焼き。焼いたのはMidoromaさんのご主人の獲物ではなく、猟師仲間からの頂き物。野生子イノシシの半身です。野生肉はただでさえ脂肪分が少ないのに、子供ではさらに脂肪が少ない。火を通すとパサパサになってしまうので、豚の脂身を楊枝であちこちに止めて焼きました。付け合わせは、ジャガイモのオーブン焼き。新ジャガで薄い皮だったので皮は残して焼きました。皮は香ばしい。味付けは塩胡椒とローズマリーノ。そしてオリーブオイルです。
 
 食事が一段落するとレンズ豆が出ます。確かに食べ物ですが、これは縁起物。レンズ豆を小銭に見立てて、お金に縁があるようにと願って口にするものです。メインはレンズ豆です。豆は味気がないので豚皮のサラミと一緒に食べます。イタリア人に言わせると食べ物には分類されないようです。このあとデザートにシュークリームを重ねた上からチョコレートをかけた<プロフィッテロレス>をいただきました。やはりコロナ禍でささやかと言ってもしっかり食べますね。あけましておめでとうございます!!
 
 コロナ禍のお正月→https://www.ivc-net.co.jp/cult/wind/2021/367.html

3.ドラえもん騒動

 まずは ドラえもん・キャラクターグッズについて 相談したのは、漫画家のMidoromaさん。そんなのはローマのコミックフェアでいくらでも売っているわよとのお返事。違いますよ、ジャンクな違法コピー商品でなく、藤子プロの承認した正真正銘の由緒正しいドラえもんグッズです。でもツノがついたドラえもんらしいキャラクターがあるじゃない。ドラえもんにはツノなんて無いはずよ。といった珍妙な議論が国際電話で交わされておりました。コロナ禍であることを忘れさせてくれるような、実に珍妙な議論です。
 
 お客様から、日本のフェースブックでミュージシャンが投稿してフィーバーしているツノのある ドラえもんキャラクター・グッズが欲しいとのリクエストがあり、早速弊社スタッフが追いかけました。
 ヨーロッパのグッチのお店にはどこにも、 ツノ付き ドラえもんは見つかりません。 弊社にも賢いスタッフがいて、この季節なら中国だと言い出しました。 早速調べて見ると中国のグッチサイトには、ツノのある ドラえもんキャラクター・グッズが溢れているではありませんか。なるほど今年の干支は牛さんで、それでツノはやしているんだ、中国の春雪目当ての商品であることが理解できました。
 
 中国に申込め、と突然正気に戻りました。「誰か中国語できる?」「ーーーー。。。。」中国に申込んで、本当に商品は来るの、途中ですり替えられないの。一同沈黙しました。流石に中国のハードルは高いです。 グッチにお願いして、イタリアに里帰りしてもらおうということになりました。そうこうしている、お客様からもういらないとの連絡が入りました。中国ででも購入されたのだと思います。その後、フィレンツェから連絡があり、グッチのショップに、ツノのある ドラえもんキャラクター・グッズが里帰りしたとの連絡が入りました。もちろん売れ残りですから、中国で人気のない商品でしたが。。。。飛んだ落語のような一席でした。

4.日本・イタリア間の移動

 イタリア政府は、日本からの渡航者の入国を許可しています。一方で、日本を含む欧州地域外からイタリアへの渡航者については、現在有効の 2021 年 1 月 14 日首相令の下では 2021 年 3 月 5 日まで 14 日間の健康観察及び自己隔離、私的な交通手段のみの使用が引き続き義務づけられています。また、イタリア入国に先立つ14日間に、同令別添 20 のリスト C の国(※フィンランド、フランス、 ドイツ、オランダ等)で滞在又は乗り換えした者に対しては、入国前48時間以内にスワブ検体による分子検査(PCR 検査)又は抗原検査を実施し、結果が陰性であったことを証明する書類を(イタリアへの入国のための)公共交通機関に乗る際に運行者あるいはコントロールを担う者に提出する義務が適用されます。
 
 日本における緊急事態宣言の発出に伴い、同解除宣言が発せられるまでの間、全ての帰国者は、「出国前72時間以内の検査証明書」の提出が求められるとともに、入国時の検査が実施されます。「出国前72時間以内の検査証明書」を提出できない者に対しては、検疫所が確保する宿泊施設で待機が求められます。その上で、入国後3日目において、改めて検査を行い、陰性と判定された者については、位置情報の保存等(接触確認アプリのダウンロード及び位置情報の記録))について誓約が求められるとともに、検疫所が確保する宿泊施設を退所し、入国後14日間の自宅等での待機が求められます。

5.あとがき

 お洒落で定評のあるイタリアでは、様々なファッションブランドが生まれ、また再編されています。以前ご紹介させていただいたように、イタリアの職人技を維持・発展させる、ブルネッロ・クチネリのようなビジネスモデルもあれば、グッチのようにM&Aを繰り返して、巨大化するブランド・グループもあります。次回はこのイタリア・ファッションブランドの再編と、コロナ禍のレストランをご紹介します。
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