
家族でオリーブ刈り
去る土日でオリーブ狩りを決行した。
昨年とは打って変わって、今年はオリーブにつくハエの被害が殆ど見られず、健康そのもの。雨がふらず、例年より暑い日が続いたけど、それが良かったのか。 日本みたいに水気の多い土地では育たないみたいだしね。

木の周りに網を敷いて、櫛状のもので枝を梳かすようにしながら実を落とす。
大ちゃんは絡みあう枝に業を煮やして、手で採取。ブーちゃんが「こういう道具ができたってことは、このほうが速いからだろ、使え」と命ずるも「いや、手のほうが速い」と我が道を行く。どちらも自分の主張が正しいとゆずらない。
我が家の人間は皆無口で、はしゃいだりしないのでこういう作業の時は黙々。色々馬鹿話や歌ったりしながらしたら楽しくできると思うのだけど。性格だからしょうがないね。

成果(20箱、約270キロ)
土曜の午前中4時間、日曜は昼をサンドイッチ一切づつ5分の休憩で、7時間。
腕がもう痛かった。
これで終わったわけではない。業者へ持って行って絞ってもらってオリーブ油にする。今年はどちらも豊作で、近所の採油所は夜通し働いてもおいつかないとかで予約なしの人はダメ。

ブーちゃんがネットで検索し電話しまくって、やや離れた場所にある採油所を今度の土曜ということで確保した。本当は採取して48時間以内に持っていくのが理想なのだけど、1週間後になってしまった。本職じゃないからしょうがない。
それでも搾りたてエキストラ・バージン・オイルを堪能できる贅沢を味わえることには変わりない。

Frantoio(油工場)へオリーブを運ぶ。
お隣さんに車を借りた。後ろの座席を倒して、一杯。どちらさんも今年は豊作で、搾油所はどこもいっぱい。
電話をしまくって、やっとみつけた。
予約した誰それです、と告げて、自分たちでオリーブを機械のある建物に運ぶ。そして順番を待つ。オーガナイズは日本のやり方に慣れた目で見るとかなり適当だ。

搾油所に着いたはいいけど、どこにも何も表示がなく、我々のように初めてここに来たものはどこへ行って何をしたらいいのかわからない。とりあえず、車を停められるところに停めて、旦那が建物の中に入って誰かなにか教えてくれる人を探す。
どこへ行ったらいいかわかった後も、指示があるわけではないので、適当な場所にオリーブを下ろす。先にいた人が、おいおい、俺達のオリーブを置く場所を空けて置いてくれなくちゃ困る、とか言ってくる。私が先だとかの言い合いも起こる。
順番を待つ我が家のオリーブたち

大きな秤に持ってきたオリーブを全部開ける。
233キロ。計った時は12時16分。ここで、各過程順番を待ちながら進む。みんなで顔を冬の太陽にさらしてうとうとした

秤の底が開いて、下の箱に落ちる。そしてベルトコンベアに乗って洗浄機へ…
233キロ。計った時は12時16分。ここで、各過程順番を待ちながら進む。みんなで顔を冬の太陽にさらしてうとうとした。

中央の黒っぽい丸いものが洗浄機。
水がどんどん注入され、洗濯機のように中で撹拌されながら洗われるオリーブ。
搾油機へ一歩手前。
洗浄機からホースで高速で吸い上げられ、ガタガタ揺れ動く箱に乗る。

洗浄機からホースで高速で吸い上げられ、ガタガタ揺れ動く箱に乗る。
水分を落とし、洗浄機の後、まだくっついてきた余計な葉っぱなどを落とすらしい。ここまでは一気に来たけど、また待機。搾油機には前の人のオリーブと混ぜていれない。

1時05分。搾油機に入った。ごうんごうんと大きなドリルのようなものが廻ってオリーブの実を撹拌している。
知らなかったけど、実からではなく、種から油をとるそうだ。だから実が大きくても油がたくさん取れるわけではない。

「ごうんごうん」の後、二作業ほど経て、フィルタに入る。

おほほほ! 我が家のエキストラ・バージン・オリーブオイルが出てきました。とっても緑色。ここで1時36分。約30分の過程で搾油というわけだ。
持参の容器に最後の一滴まで入れる。25リットルだった。

家庭用のオリーブオイル缶。5リットルと2リットル。現地価格で2ユーロ前後。イタリアの人たちは自分で搾油するか、好みのオリーブオイルを農家から買って、この缶に入れて、使っています。山根さんは自家製が無くなると、ウンブリアの農家から買ったオリーブオイルを使うとのことです。