Cucina Italiana

クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第212号

イタリアのD.O.P.食材に登録されたサルーミ

はじめに


 Midoromaさんの”ローマでコロナ8"によると、感染者数が少ない南イタリアのカラブリア州は、州知事が「うちは全面解禁にする」と宣言して騒ぎになり、コンテ首相が大急ぎで「緩和に関する首相令は全国だ。勝手な緩和は許さない」と宣言したそうです。緩和第一弾前夜、トークショー番組ではっきり物を言う司会者(ジャーナリスト)が、ゲストの厚生大臣(スクリーンでの参加)に「会いに行っていい、という親類とCONGIUNTO(親密な関係にある人)の定義が曖昧ですが、と質問したところ、明瞭な答えがなかったとのことです。
 
 細かいところでは、イタリアはまだまだといったところですが、カンパーニャ州の知事、デ・ルーカさん人形がうけているところなど、そこはかとなく根っこの明るいイタリア を感じてしまいます。日本の自粛警察といった、ジメジメしたものがありません。
 
 イタリアのD.O.P.食材、I.G.P.食材の2回目として自然乾燥や燻製を行った食肉加工品全般を指すサルーミを紹介します。
 
”ローマでコロナ8"
→→http://bn.dgcr.com/archives/20200508110100.html
 
 フォルツァ・Midori!フォルツァ・イタリア!!
 
 イタリアの台所ウェブ版
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D.O.P.、I.G.P.に登録されたサルーミ


 在日イタリア大使館貿易促進部「イーチェ・イタリア貿易促進機構」によると、サルーミとは自然乾燥や燻製を行った食肉加工品全般を指すイタリア語で、塩を意味するサーレという言葉に由来しています。ほとんどの製品は豚肉から作られますが、なかには牛肉や猪肉、ガチョウ肉を原料とするものがあります。D.O.P.、I.G.P.に登録されたサルーミは全部で2017年9月の段階で、41品目あります。
 
 サルーミとは、塩漬けにして自然乾燥や燻製を行った食肉加工品全般を指すイタリア語で、塩を意味するサーレという言葉に由来しています。その歴史は 古く、古代ローマ時代に遡ります。豚の飼育に始まり、部位の選択、切り分けの寸法、挽き方、使用する香辛料、熟成方法などの技術のみならず、その地方の自然環境までが製品の特性に影響しています。

 

種類が豊富なサルーミ


 日本では、豚の塩漬け肉はベーコン、ロースハム、ボンレスハムといった分類が一般的です。しかしイタリアでは、豚の塩漬け肉はベーコンやハムだけでなく、プロシュート(生ハム)、パンチェッタ(バラ肉)、グアンチャーレ(ほほ肉)、ラルド(豚の背脂)、クラテッロ(熟成させた尻肉)、コッパ(後頭部位)等、種々の分類があります。またソーセージもボローニャ・ソーセージやサラミ・ソーセージ、ソプレッサ・ソーセージといったように地域ごとに特色のあるソーセージが作られています。
 
 例えばローマ地方では、カルボナーラ・スパゲッティやリガトーニ・アマトリチャーナには、ベーコンでなく羊のペコリーノチーズに合わせて、パンチェッタやグアンチャーレが使われます。トスカーナのラルドは大理石の切り出し職人達が保存食として開発したものです。コッパやクラテッロはそれぞれの地方で育った豚から作った生ハムとして開発されています。

 

プロシュート(生ハム)


 種別では豚のもも肉を使ったプロシュート(生ハム)がサルーミ41品目のうち9品目を占めています。このうちパルマ産プロシュート、トスカーナ産プロシュート、モデナ産プロシュートといった中北部のプロシュート(生ハム)が特に有名です。またパルマ産に引けを取らないプロシュートとして、フリウリ・ベネチア・ジューリア州のサンダニエーレ産のプロシュートが有名です。また中世より山の上の僧院で開発された中部・ウンブリア州のノルチャのプロシュートが全国的に知られています。
 
 プロシュートは白ワインとともにいただくのが一般的ですが、赤ワインに合うトスカーナ産プロシュートもあります。サルーミは薄くスライスして前菜でワインとともにいただくのが基本です。その他、サルーミにはパンに挟んだりするカラブリア産カポコッロや、料理でも使うパンチェッタやサルシッチャ(イタリアソーセージ)もあります。

 

サンダニエーレ産のプロシュート


 サン・ダニエーレは、ヴェネチアのあるヴェネト州の東隣にあるスロベニアと国境を接しているフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にあります。イタリアの生ハムといえば世界三大生ハムの一つとされるパルマの生ハムの方が生産量も多く有名ですが、値段の点から言えばサン・ダニエーレの方が高く、別格として扱われています。パルマは最低10ヶ月、サン・ダニエーレは13ヶ月寝かせていることが大きな違いです。
 
 パルマの生ハムもサン・ダニエーレ生ハムもイタリアで美味しいもの指標となっているD.O.P.(保護指定原産地表示)指定食品です。いずれも甲乙つけがたいものですが、強いて言えばパルマの生ハムはまろやかであるのに対して、サン・ダニエーレ生ハムは、美味しさが口の中に残る味の強さを持っています。
 
 サン・ダニエーレでは毎年6月の末の週末にAria di Festa San Daniele(サン・ダニエーレの風フェスティバル)という街を挙げての生ハムフェスティバルを開催しています。ここではグリッシーニ(小麦でできた細い棒状のスティック)に生ハムを巻いて、白のスパークリングワインのプロセッコを飲みながらいただきます。機会がある方は是非尋ねてみてください。

 


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