Cucina Italiana

クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第203号

シチリア・ワインとお食事のお伴

はじめに


 お食事はメインとなったお料理たちだけでは十分でありません。このお料理たちを引き立てるワイン等のお食事のお伴たちがいるのです。食事のお伴たちはいわば陰で支える名脇役ともいうべき存在です。
 
 シチリア料理の名脇役としてワイン、パン、オリーブオイル、魚介のソース、シチリア産レモンを紹介します。
 
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防腐剤の入っていないシチリアのワイン



DOPのついた赤ワインNero d'Avola

 典型的な地中海気候の土地柄で、夏のシーズンにはサハラ砂漠から「シロッコ」と呼ばれる砂埃を含んだ南風で高温になることがあります。高温多湿の風土に適した糖度の高い葡萄が生産されています。このような風土を反映してイタリアで最も古くからワイン造りが行われ、生産量もイタリアでトップクラスです。しかしその多くはブレンド用のバルクワインとして売られており、主に優れたテーブルワインとして愛飲されていました。

 


DOPのついた白ワインInzolia

 最近になって生産者の品質向上の意識も高まり、優れた品質のワインを示すDOCマークを獲得するワインも増えています。DOCマークは食品のヨーロッパ基準同様、高い品質を持ったワインに与えられる徽章で、食品の品質基準にあたるD.O.P.に相当します。ちなみにシチリア料理のシェフ・ピーノさんが持ち込んだワインは、すべてDOCつきのものでした。
 
 自然のままの糖度の高い葡萄を使ったシチリアの赤ワインはまったりした味わいで、多くの愛飲家からも支持されています。白ワインInzoliaはかるくてさわやかなタイプで、スターターのワインとして適していました。一方、白ワインGrilloは濃厚な味わいがあり、魚介特有の味わいの強いフリット等にも負けません。
 
 当たり前ですが、このワインには防腐剤が入っていません。ピーノさんが手荷物で持ち込んだからです。とても美味しいです。ヨーロッパで飲む日本酒が今ひとつであるのと同様、ワインも現地で飲むのが美味しいのです。検疫の罪深さを感じます。


DOPのついた白ワインGrillo

 

シチリア産オリーブオイル


 夏は暑く、降雨量の少ないシチリアは地中海性気候のおかげでオリーブがよく育ちます。イタリアの中で最大のオリーブオイルの産地で、6種類のエクストラヴァージン・オリーブオイルがDOP食品に指定されています。シチリア料理のシェフ・ピーノさんがバター代わりにパンで使うのも エクストラヴァージン・オリーブオイルです。
 
 ちなみにオリーブオイルを入れた小皿の脇にあるのは、クスクスで使ったズッパ・ディペッシェです。これを小皿にとってゴマつきパンを浸します。なかなか美味しいものです。さすが実家が魚問屋の北川シェフの作ったスープです。

 

シチリアのゴマ付パン


 シチリア料理のシェフ・ピーノさんがお客さんに見せているのが、シチリア産の小麦を使ったゴマ付パンです。ハードタイプのパンです。かつてシチリアは貧しくて、小麦が成熟するのが待てずに、収穫してしまったとのことです。成熟する前に刈り取った小麦で作るパンは茶色となったとのことです。そのためこの習慣を引き継いだゴマ付パンはいまでも茶色になっていました。保存にも適しており、1ヶ月ぐらい食べられるとのことでした。

 

シチリア産レモン


 シチリアの果物の中で双璧をなすのが,シチリア産オレンジとレモンです。夏は暑く、降雨量の少ない地中海性気候のおかげで、最高の柑橘類が育っています。とりわけこのレモンは見た目も色彩鮮やかで、自然の恵みを感じさせてくれます。防腐剤をかけていないこのレモンで作るレモン・ピールは最高です。

 

次回予告


 冬はジビエの季節。イタリアではイノシシ肉のパスタが食べられています。横浜でも食べたくなって、崎陽軒のイル・サッジオに行ってきました。次回は横浜のイル・サッジオでイタリア料理です。
 
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