Cucina Italiana

クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第201号

有名シェフのシチリア料理レッスン

はじめに


 シチリア・トラーパニの名店「Cantina Siciliana」のオーナシェフ・Pino Maggioreさんが弟子の北川さんお店「Pescheria Cara mishuku」にやってきて シチリアの名物料理クスクスとイワシのフリットのレッスンをしてくださいました。
 
 トラーパニは州都パレルモの西約75kmに位置し、ティレニア海と地中海に面し、紀元前に地中海で栄えたカルタゴを起源とする街です。豊富な海産物、農産物を背景として、美味しいシチリア料理が提供されています。
 
 オーナシェフ・Pino Maggioreさんはスローフード協会より最高級の国際的なスローフード運動の象徴であるChiocciola(キオッチョラ)を授章した有名シェフです。トラーパニ料理の大使であり、日本にもイーチェ・イタリア貿易促進機構の招きで数度来日されています。
 
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トラーパニの伝統的な魚介のクスクス



セモリナの説明をするピーノさん

 クスクスは北アフリカ起源のシチリアの郷土料理です。トラーパニの伝統的なクスクスは、魚介のズッパを使うところです。

 

 クスクス作りは、大粒セモリナを大きなボールに入れ、少量の水を加えながら、手で混ぜることから始まります。セモリナが適度に水分を含んだら、塩、刻んだタマネギ、パセリを加え、オリーブオイルをまぶします。

 

 混ぜ合わせ,適度に水分を含んだセモリナを専用の陶器製の蒸し器に入れます。約2時間ほど蒸します。

 

 蒸し上がったら、ボールに入れてトマトベースの魚介のスープ、ズッパ・ディペッシェをかけます。 ズッパ・ディペッシェは、丸ごとの魚にシナモン、塩を入れて3時間煮込んで作ります。上の写真は漉し器を使ってズッパ・ディペッシェをかけています。1時間ほど布巾でふたをして食べるタイミングに合わせます。

 

マイワシのフリット


 ピーノと一緒にやってきた「Cantina Siciliana」のシェフHajer。彼女が笑顔で持ちあげたのは、銚子産の大葉イワシ。今回、料理の食材は魚と水を除けば、すべてイタリアのもの。栄えある日本代表のお魚です。

 

 イワシの頭をおとし、腹開きにして内蔵を取除きます。コツはいりますが骨をつかんでぐいと引っ張ると、きれいに骨が取除けます。このあとリンゴ酢に3分ほどつけ、水分をとった後、セモリナ粉をまぶし、サラダオイルであげます。シェフHajerが持っているのが揚げる前のイワシさんです。

 

お疲れさま!!


 レッスンを終えてピーノさんと軽く白ワインで乾杯。もちろんワインはシチリアのD.O.G.もの。ピーノさん、色々教えてくれて、ありがとうございました。

 

次回予告


   レッスンは終わりました。でも食べなければ成果を評価することにはなりません。次回は有名シェフのシチリア料理です。シチリアを味わう楽しみは続きます。
 
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