Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第166号
法律を破って食べるローマの伝統料理
はじめに
子羊の腸です。はい。ローマの伝統料理です。腸と言っても、まだ草を食べ始める前の子羊ですから、腸の中身は綺麗なものです。中はミルクだけですから。ただ、EUがEU参加国に対していろいろうるさいことを言い始め、食品でかなり制限されたものがありまして、これもそのひとつ。
日本から親戚がやってきました。そこでとっておきのローマ伝統料理、子羊の腸のパスタ「パイアータ」をふるまいました。
ローマ伝統料理子羊の腸のペンネ→こちらから
イタリアの台所ウェブ版
→https://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
伝統家庭料理「パイアータ」
ローマの伝統家庭料理である「パイアータ」は、もはやレストランで食べられません。こっそりと売ってくれる肉屋と馴染みになって買わねばなりません。
で、これを適当な長さに切ります。 玉葱のみじん切りをよく炒めて、しんなりしたらパイアータを入れて色が変わるまで炒めます。
色が変わったら白ワインを入れ、火を強くしてアルコール分を飛ばします。(写真上)
トマトの水煮を加え、塩を適量いれ、弱火でコトコト。(写真下)
子羊の腸のペンネ
茹でたパスタと混ぜ、羊のチーズ(Pecorino)を削ったものを混ぜて、後は食べるのみ。
ローマの外から来た人が「これ、なあに?」と聞いたら、「へっへっへ。まず食べてごらん。それから言うよ」というのがお約束です。内臓というのは、味が出るんですね。
あ、モツですか?!
親戚が日本から持ってきてくれた桜の花びら入りお酒のリキュール。ここでお約束の「子羊の腸」の出番。
この親戚は、パイアータに対してせっかくこっちがもったいぶったのに「あ、モツですか?!」と嬉しそうに言ったので、当てが外れました。
次回予告
Midoromaさんの別棟には、サルデーニャ島からの出稼ぎ農民の人が居候しています。そのお礼とばかりに、サルデーニャ島のイオニア海側の小さな町ヴィッラグランデ・ストリザーイリの知り合いから贈り物が届きました。次回はサルデーニャからの贈り物です。
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