Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第121号
バーカロでチケッティを食べる
はじめに
ベネツィアのように観光で生きている街では、観光客向けの食べ物屋さんがたくさんあって、どこで何を食べるかというのが簡単なようで難しい。ともかく「イタリア料理」を食べればいいというならともかく、美味しくしかも、ベネツィアならではのものを食べたいとなると、店の選択が大事です。
今回の旅で幸いだったのが、サンタ・ルチア駅からサンマルコ広場へ行くために乗ったヴァポレット(水上バス)である女性と出会ったこと。大のオペラファンで、ローマの郊外からしょっちゅうベネツィアのフェリーチェ劇場に観劇に来るそうで「夜は当然チッケッティを食べて早めに寝ちゃうのよ」と言ったのでした。
バーカロでチケッティを食べるは→こちらから
ウェブ版イタリアの台所→
http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
バーカロとはベネツィアの居酒屋
調べたところようやく分かったのは、バーカロとはベネツィアの居酒屋のことでした。チッケッティとはBACARO で食べるおつまみのこと。店先にあるカウンターに並ぶおつまみ・惣菜のことでした。
「オステリア・アエ・フォルコエ」。オステリアじゃありませんか。昼間は普通に食事ができるんですね、きっと。
「どれがいい?」と言われたので「適当に全部少しづつ」と頼んでトップの写真の盛り合わせ出てきました。 丸い揚げ物がツナの肉団子。白っぽい揚げ物がバッカラという干したらの揚げ物。上のほうがパンに干したらの色々な煮方をしたものを乗せたもの。
タコの煮つけ
吸盤が一列に並んだタコさんをトマトと同量のオリーブオイルで煮込んだもの。
それにベネツィアではパン代わりに食べるとうもろこしで作ったポレンタが添えられています。黄色の卵焼きみたいのが、ポレンタ。
バッカラ・マンテカート
Baccla' mantecato (バッカラ・マンテカート)。
今回初めて食べた干しタラ料理で、超お気に入りになりました。塩漬けの干しタラをよく塩出しして、オリーブオイルと牛乳で煮込んだもの。 黄色の卵焼きみたいのが、ポレンタ。
イワシの酢の物
Sarde in saor(サルデ・イン・サオール)。
マイワシを小麦粉をつけて揚げ、酢とオリーブオイルと塩でよく煮た玉ねぎを乗せたもの。少なくも24時間は置いといて食べるのが美味しいそうです。元々は船乗りの保存食ですって。 黄色の卵焼きみたいのが、ポレンタ。みんなポレンタがついています。
「影」というあだ名で呼ばれるグラスワイン
Ombra(オンブラ 影)。
色々なベネツィア料理をちょっとづつ食べられるので日本人にぴったりのバーカロです。ちびちび「オンブラ」をノドに流しこみつつ、幸せな時を過ごしました。
次回予告
イタリアは食道楽の国。どこへ行っても美味しいものがあります。次回はフィレンツェ庶民の伝統料理ランプレドット(LAMPREDOTTO)を食べることにしました。
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