Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第96号
聖ステファノの日
はじめに
聖ステファノは新約聖書の中に出ているユダヤ人キリスト教徒で、キリスト教徒最初の殉教者と言われています。ステファノはユダヤ人の歴史を引き合いにしながら「神殿偏重に陥っている」とユダヤ教を批判したため、石打ちの刑に処せられたということです。
12月26日は聖ステファノの日というキリスト教における聖名祝日の1つになっています。この日は、ヨーロッパのほとんどの国で祝祭日となっています。カソリックの本山のあるイタリアでも祝日となっており、イタリアの家庭では、聖者を偲んで食事会がもようされています。つまりクリスマスイブから続く3日連続のごちそう攻めになる訳です。Midoromaさんの経験した聖ステファノの日の報告です。
Midoromaさんのご紹介→こちらから
イタリアの台所ウェブ版
→http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
ご近所さん宅で昼食
去年から恒例の、ご近所さん宅で昼食。旦那さんの兄上家族も恒例。お隣さんは、あまり普段の食事に気を使わない方だけど、奥方はやるときはやる。カルチョーホのピッツァの前菜に、カルチョーホともう一個クラシックなラザーニャの二本立て。どちらも美味しかった。
奥方はデザートも二種類用意してくれた。パネットーネをくりぬいて中に果物の煮た物をいれたもの。そしてパンナコッタのチョコレートがけ。
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夜はステファノ宅へ
夜も食事会のはしごで友達のステファノ宅へ。聖ステファノの日はステファノのお宅に伺うのが、友達たちの恒例です。聖ステファノはすべてのステファノさんのお祭りでもあるから、ほぼ毎年、祭りを口実にステファノ宅に集まって食事をして、カード遊びに興じるのです。
旦那の独り身の友達もついでに一緒。イタリア料理、特にパスタ類のプリモは人数が多くても作る手間は同じだから、食卓に席が増えるのは全く平気。トウモロコシの粉で作るポレンタをご馳走になりました。
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Midoromaさんは、昨年実家から運んできた黄八丈で日本文化の一端をイタリア人一般家庭に持ち込んみました。せっかく日本人が身近にいるんだものね。ただし、着物の着付けはまだまだ初心者。胸元がピシッと決まらないし、帯も適当です。ステファノ宅にもKIMONOで行って、ステファノも『僕のために??』と喜んでくれた。
写真でもわかるようにステファノ宅に集まったのは7カップル+息子。7カップルのうち2カップルはステファノの娘と彼、もう一人の友達の娘とその彼。そのうち、この『娘と彼』とか『息子と彼女』カップルに次世代が誕生するんだろうな。そうするとどんな気持ちになるのか今から楽しみ。
次回予告
12月31日の大晦日は聖シルベストロの日。一年中誰か聖人の日で、大晦日はシルベストロさんにお鉢が回ってくる。次回はイタリアでサン・シルベストロと言われる聖シルベストロの日の食事会を紹介します。
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