Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第72号
ローマ伝統料理子羊の腸のペンネ
はじめに
最近EUがEU参加国に対していろいろうるさいことを言い始め、食品でかなり制限されたものがありました。このあおりで手に入らなくなったのが、子羊の腸です。不衛生というのがその理由です。でも腸と言っても、まだ草を食べ始める前の子羊ですから、腸の中身は綺麗なものです。中はミルクだけですから。
EUは炭火焼のピッツァも廃止しようとしました。手つくりのチーズも禁止。機械生産のみ。趣味で勝手に作るのはいいが、流通させてはいけない。ただしレストランに売るのはいい。なんなんだ。
おかげでこのローマの伝統家庭料理である「パイアータ」Penne alla Pajiata (子羊の腸のペンネ) は、もはやレストランで食べられません。というわけでMidoromaさんは密かにパイアータを馴染みになった肉屋さんから手に入れて、ローマの伝統を守っています。
協力者と刊行内容
→http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
ヤマネミドリさん→http://www.ivc-net.co.jp/trans/yamane/
パイアータの調理法
パイアータ
パイアータを適当な長さに切ります。
玉葱のみじん切りをよく炒めて、しんなりしたらパイアータを入れて色が変わるまで炒めます。
色が変わったら白ワインを入れ、火を強くしてアルコール分を飛ばします。
トマトの水煮を加え、塩を適量いれ、弱火でコトコト。
茹でたパスタと混ぜ、羊のチーズ(Pecorino)を削ったものを混ぜて、後は食べるのみ。
ローマの外から来た人が「これ、なあに?」と聞いたら、「へっへっへ。まず食べてごらん。それから言うよ」というのがお約束です。
内臓というのは、味が出るんですね。
次回予告
Midoromaさんが、日本の有名な食通の評論家(誰でもご存知の文豪のお孫さんです)にフィレンツェでレストランをご紹介しました。お一人でも行ける気楽なレストランです。次回は手軽なレストラン、フィレンツェのベルコーレの夏メニューを紹介します。
協力者と刊行内容
→http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
ヤマネミドリさん→http://www.ivc-net.co.jp/trans/yamane/