Cucina Italiana
クチーナ・イタリアーナ(イタリアの台所)
第65号
5月1日は空豆パーティの日
はじめに
バーベキュー2台駆使して各種焼き肉
イタリアでは家族について「家族とは日曜・祭日に一緒に食事をする人たちのことを言う」との定義があるぐらいです。それだけ食事会やファミリーパーティが家族の絆を深めるために重視されています。そのため、イタリアではファミリーパーティがいまでも盛んに行われています。
ファミリーパーティは、クリスマスや復活祭と言ったキリスト教のお祝い、誕生日、結婚記念日といったものからメーデーや大晦日の大騒ぎ、季節のお祝い、果ては美味しいものが手に入ったと言ったように機会あるたびに開催されます。そんなに親戚が集っているのかしらとみなさん思うでしょう。
もちろん親戚も集るのですが、主な参加者は友達やご近所さんなのです。イタリアの概念で言えば親戚だけでなく友達やご近所さんも家族なのです。第65回はヤマネ家で開催したメーデー=5月1日の空豆ファミリーパーティを紹介します。
協力者と刊行内容
→http://www.ivc-net.co.jp/cucina/index.html
ヤマネミドリさん→http://www.ivc-net.co.jp/trans/yamane/
メーデーは共産党が強かった時の名残か、国の祭日。春たけなわの時でもあり、野外でわいわい飲み食いするのが習慣です。この時期が旬の空豆を食べるのも習慣。ローマでは生の空豆と羊のチーズを合わせて食べるのをオツとしています。ただ空豆は最後の締めくくりに食べるのが空豆パーティのお約束。空豆の前にもいろいろ食べるパーティです。
招待客がそれぞれ何か食べるものを持ち寄った。今回、人気が集まったのはこのピッツァ群。トラットリアの娘として育ち、料理が好きで得意なダニエラのお手製。食にうるさいイタリア人が誰でも料理がおいしい土地と認めるプーリア州の人に教わったのだそうです。参加した奥さん連中がレシピを聞いていた。何もトッピングしないで焼いた白ピッツァに、マヨネーズ、カラブリアチーズ、ルーコラ、スペック(薫製生ハム)を乗せたものが逸品。カロリー問題はとりあえず考えないでおくことにします。
ヤマネ家は夏を呼ぶ冷たいパスタを提供。固ゆでしたパスタに生のトマトとバシリコ、モッツァレッラの角切り、オリーブオイルで和えただけの簡単パスタ。あ、あと、我が家の三羽の鶏さんが毎日生んで冷蔵庫にあふれている卵を使って、オムレツを各種作りました。
中にモノをつめたピッツァを持って来てくれた人もいた。食事はまだまだ序の口。2台のバーベキュー機が羊の串焼き、豚の腸詰め、豚の肋骨肉、牛のステーキを焼きまくる。
子供たちも重要アイテム。親同士が知り合いで、こうやってたまに会う子供たちはすぐに打ち解けて遊びます。
小さい頃から参加していたメーマが妊娠7ヶ月で参加。ヤマネ家"ファミリー”の子供から初めて子供ができます。
妊娠7ヶ月のメーマ
食べたら歌う。みんなカラオケ大好きで、専門的なカラオケセットを持って我が家にやって来てくれる友エットレは大事な存在だ。
息子と友達がメタルロックを披露。カラオケの音を聞いてやって来たご近所さんの訪問客は、否応無く少年達のメタルを聞かされて、拍手して帰っていった。
仕上げは腹ごなしの運動。右側で両手を出してボールをレシーブした姿で写っているファビオはこの後、膝をねじって転倒。夜、膝がパンパンに腫れてしました。ファビオは空豆パーティの余韻を長引かせる事になりました。きっと次のパーティで話題になるでしょう。
次回予告
イタリアンビデオコレクションのメルマガの発行をお手伝いいただいている会社の方から、イタリアの行列のできる食べ物屋さんの特集を組んだらどうかとの提案をいただきました。そこで次回は数ヶ月前で無いと予約が取れない店2店を紹介します。また、観光客がいるかもしれないが地元の方も集る行列のできる店2店を紹介します。
協力者と刊行内容
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ヤマネミドリさん→http://www.ivc-net.co.jp/trans/yamane/