クリスチャンのローマ

 
目 次
1.はじめに
2.ローマ4大聖堂(Basilica)
3.聖ピエトロ、聖パオロにちなんだ教会
4.旅の情報:タクシーはタクシー乗場から
5.あとがき

1.はじめに

 キリスト教が世界宗教として発祥したローマは、カソリック信仰において、最も神聖な土地となっています。カソリック教会の総本山であるバチカンがあるだけでなく、4大聖堂(Basilica)や、初期キリスト教の伝説が伝わる場所が各所にあり、多くの巡礼者を集めています。

2.ローマ4大聖堂(Basilica)

<サンピエトロ大聖堂>
 使徒ピエトロの祀る聖堂でカソリック教会の総本山。聖ピエトロのお墓があります。隣接してローマ教皇の住むバチカン宮殿、バチカン美術館などがあり、全体でバチカン市国となっています。聖ピエトロが処刑された競技場に4世紀初頭にローマ帝国で初めてキリスト教を公認したコンスタンチヌス1世により聖ピエトロを祀る聖堂として作られました。この聖堂の中にある彫刻「ピエタ」はミケランジェロの最高傑作のひとつとして知られています。
 
<サン・パオロ大聖堂>
 4世紀初頭にローマ帝国で初めてキリスト教を公認したコンスタンチヌス1世により12使徒の一人である聖パウロを祀る聖堂として作られました。聖パオロもローマで処刑されています。
<サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂>
 カソリック信仰において、特に大切にされている聖母マリアを祀っています。この聖堂は、聖母マリアにささげられた聖堂の中で最も重要と考えられています。聖座がアビニョンからローマに戻された際に、ラテラノ宮殿が荒れていたことから、バチカン宮殿が出来る迄の間、教皇が住んでいました。ローマのバシリカ様式の聖堂では唯一原構造を残している貴重な建築物です。
 
<サン・ジョバンニ教会(ラテラノ大聖堂)>
 ラテラノ大聖堂と宮殿からなり、宮殿は法皇の住居でした。古代ローマ時代に、執政官を務めていたラテラヌス家という一族が豪華な邸宅を構えていたことから、その名前が残っています。4世紀初めに、教皇ミルティアデスが住居とするようになってから、14世紀に聖座がアビニョンに移される迄、歴代教皇の住居でした。10世紀に洗礼堂が新築されたのを機に、聖堂を洗礼者ヨハネ(イエスに洗礼を行った先駆者)に再奉献しました。さらに12世紀には聖堂と宮殿が使徒ヨハネ(新約聖書に記載されているイエスの使徒の一人)に奉献されました。ラテラノ大聖堂は二人のヨハネを記念する聖堂として崇敬を集めています。ローマの多くの教会のランク付けの中で最上位に置かれる教会です。
 
 クリスチャンのローマ→https://www.ivc-net.co.jp/guide/rome/cristian.html

3.聖ピエトロ、聖パオロにちなんだ教会

 聖ピエトロは初代教皇と言われている聖人で、聖パオロは新約聖書の著者と言われている聖人です。いずれもローマで、イエス亡き後のキリスト教の基礎を築き、殉教していることから、信者が熱心に巡礼しています。
 
<サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会(聖ピエトロの鎖>
 サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会は、聖ピエトロがエルサレムの獄中でつながれていた鎖とローマのマメルティーノ牢獄につながれていた鎖で捕らわれていた時の鎖を祭るために5世紀に建てられ、その後15世紀に再建された教会です。鎖は主祭壇の下に収められています。鎖は毎年8月1日に信者に開帳されています。
<ドミネ・クオヴァディス教会>
 ローマから逃げ出そうとした聖ピエトロがキリストに出くわし「どこへいらっしゃるのですか?(ラテン語でクオ・ヴァディス)」と 聞くと「もう一度磔になりに行く」と答え、聖ピエトロは自分の宗教家としての間違いに気付いて、ローマに戻って自首し、磔になった‥と言う伝説の場所に建てられた教会です。
<サン・パオロ・アッラ・レゴラ教会(聖パオロの家)>
 聖パオロがローマに移り住んだ家の跡に建てられた教会です。ここからキリスト教の布教活動を行ったということで、巡礼の方も訪れます。この家は、古代ローマの集合住宅を意味するInsula(インスラ)だったところで、今も地下は当時のままとなっており、このインスラの見学者も絶えません。
 
<トレ・フォンターネ修道院(三つの泉修道院)>
 キリスト教が公認される前から修道院だった所です。聖パオロが処刑された場所に出来たものです。聖パオロの落とされた首が地面に三回バウンドし、バウンドした場所から泉が湧いたという伝説があり、名前の由来になっています。
 
 クリスチャンのローマ→https://www.ivc-net.co.jp/guide/rome/cristian.html

4.旅の情報:タクシーはタクシー乗場から

 イタリアには基本的に”流し”のタクシーはいません。市内の各所に設けられたタクシー乗場から乗ることになります。ホテル等から乗る場合は、客待ちのタクシーがいない場合は電話で呼ぶことになります。
 ローマのレオナルド・ダ・ヴィンチ(フィウミチーノ)空港等では旅行者を狙った白タクの被害が相次いでいます。特に語学が十分でない日本人が狙われています。タクシーを使われる場合は、必ずタクシー乗り場から並んで乗るようにしてください。

5.あとがき

 ローマには教会以外にもキリスト教の巡礼者が巡る場所が数多くあります。キリスト教の遺跡や、聖遺物を祀ってある場所です。また聖ピエトロ、聖パオロの絵画が置いてある場所も巡礼の対象です。次回は、クリスチャンのローマ「巡礼が巡る場所」とイタリアのレストラン事情4日本との相違をご紹介します。
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