ローマから吹く風第54号
昭和天皇とバチカン/現金が嫌われるイタリア

 
目 次
1.はじめに 嫌われるAMEX
2.昭和天皇とバチカン
3.現金が嫌われるイタリア
4.旅の情報:イタリアの路線バス
5.あとがき

1.はじめに 嫌われるAMEX

 アメリカン・エクスプレスのカード、AMEXカードはセレブの持つカードとして有名です。このカードを持つ方々は、AMEXカード専用の様々な優待制度が受けられます。もちろん高級ホテルや高級レストランでは利用が歓迎されます。ところがどういうわけかイタリアの庶民が使うショップやスーパーでは、AMEXカードの利用が歓迎されません。
 
 よくよく聞いてみると、その理由には加盟店のカード手数料が高いという話が聞こえてきました。VISAやMASTERならば3%です。この手数料でも高いと思ってしまいますから、確かにこれ以上の手数料だとお店は苦労すると思います。カード社会になっているイタリアの一面でした。

2.昭和天皇とバチカン

 第二次大戦の際に、連合国軍はオランダを海上封鎖しました。その結果、オランダでは2万人を越える餓死者が出ました。それを見たオランダのウィルヘルミナ女王は、勇敢にも連合国軍に封鎖解除をチャーチルとルーズベルトに求め実現しました。そのおかげで多くの国民が救われました。
 
 もちろん背景には英国王室とオランダ王室は親戚であり,チャーチル首相も英国王室の親戚の要請をむげに断れなかったということはあったと思います。でもオランダ国民が王室を敬愛することに、国民に寄り添った王室があったことは否めません。そのことと比べて、餓死している国民がいる中、戦争犯罪人に指定されることを回避しようと汲々としていた昭和天皇が、一部の国民から「なんじ臣民は飢えて死ね」との態度だと批判を受けていたことにはうなずけるものがあります。
 さて、最近になって昭和天皇に関する様々な資料が公開されていますが、この昭和天皇が助けを求めようとした先の一つにバチカンがあったことが記録されています。実はこのことは奇想天外な発想ではなかったのです。実はバチカンがナチスを助けていたのです。おそらく昭和天皇の回りにバチカンが助けてくれる可能性のあることを教えた誰か、想像ではイタリア大使館関係者がいたと思われます。
 
 戦後、昭和天皇はバチカンに友好書簡を出し続けますが、現金にもサンフランシスコ条約が締結され、身の安全が決まると書簡が出されることが無くなりました。ただ昭和34年に皇太子妃にカソリックの聖心女学院出の美智子妃を迎えたことに、このことが何らかの影響があったことは否めないと思います。

3.現金が嫌われるイタリア

 ご存知の方も多いかと思いますが、イタリアはかつては脱税大国でした。地下経済は表の経済の倍以上あると言われていました。例えばタバコなどはマフィアが密輸に絡んで消費量の半分以上が密輸された闇タバコだったと言われています。
 ですので、イタリア版消費税のIVA(付加価値税)が導入された当初は(税率は当初19%、現在22%)、「現金払いならIVAを値引きするよ」「現金で払うからIVAをなしにしてね」ということが普通にやり取りされていました。これでは国家経済が立ち行かなくなってしまいます。
 イタリアにはなんと財務警察なるものがあり、経済犯罪や脱税事案を扱っています。IVA(付加価値税)が導入された当初は、よくおとり操作が行われ、ショップが良く摘発されていました。しかし、最近ではショップの銀行口座の情報が財務警察で把握できるようになり、ショップでは現金売上と仕入れ価格、付加価値税を示さねばならなくなりました。この結果、IVA(付加価値税)の脱税は激減したと言われています。
 このため現金支払の場合、資料をそろえる手間が発生することから、ショップ等では現金の支払を喜ばなくなりました。このようなことから買物ではカードを利用することが一般的になっています。イタリアのお金の電子化の背景にはこのような脱税問題があったのです。

4.旅の情報:イタリアの路線バス

 イタリアでは市内や都市近郊との間でバス路線が整備されています。本数も多く大変便利です。ただ、停車場のアナウンスが無く、急行は停留所を飛ばすこともあり,イタリア語が出来て、周りの人や運転手とコミュニケーションできないと、目的とするバス停でおりることは出来ません。
 
 第一、停留所も地元の人で無いと判りにくいと思います。右の写真はイタリアのバスの停留所です。外国人にはほぼ意味不明です。バスは一般の日本人観光客向きではありません。乗る時はタブレットをナビ代わりにするとか、運転手や周りの人に図々しく聞く冒険心をお持ちください。

5.あとがき

 今年の2月に100歳で逝去された日本画家・堀文子さんは、1987年に70歳近くになって、中部イタリアのアレッツォ近郊のヴィラでアトリエを開設されました。このヴィラは現在ではアグリツーリズモ(イタリア版民宿)として、一般に公開されています。このアグリツーリズモを訪問して堀文子さんの足跡を訪ねてみました。次回は堀文子さんゆかりのアグリツーリズモです。
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