バチカン美術館/カラカラ浴場のオペラコンサート

 
目 次
1.はじめに
2.バチカン美術館
3.カラカラ浴場の夏のオペラコンサート
4.旅の情報:Ferragosto(フェッラゴースト)「聖母被昇天祭」
5.あとがき

1.はじめに

 イタリアでは夏は年に一度のバカンス・シーズンです。バカンスとなると、どこかに出かけるのがイタリアのお決まりです。子供も大人も、金持ちも貧乏人もバカンス熱で浮き立ちます。この夏のバカンスには、様々な夏のイベントが観光地を中心に開催されます。ローマの夏のバカンス・シーズンの名物は、テベレ川沿いの夜店とフェッラゴーストの花火、そしてカラカラ浴場の夏のオペラコンサートです。観光地はめちゃ混みでお勧めできないのですが、イタリアの夏を楽しむのにはうってつけです。

2.バチカン美術館

 バチカン美術館 (Musei Vaticani) は、ローマ市内にあるバチカン市国にあり、歴代ローマ教皇の収集品を収蔵展示する世界最大級の美術館です。入口と出口が別になっており、通り抜けるだけでも1時間半はかかるという超巨大美術館です。バチカン美術館はミケランジェロ、ラファエロ、ベルニーニ…などルネッサンスの巨匠達が腕をふるった美術品だけでなく、建物も芸術作品です。この中で特に必見の3カ所を紹介します。
 
<ベルベデーレのトルソ>
 首・手・足のない、胴体だけの彫刻をトルソと呼びます。カラカラ浴場にあったトルソで、自身を彫刻家であると考えていたミケランジェロが、惚れ込んだ彫刻。「存在の重み」があれば、部分、断片であっても、作品は成立することを示したもので、この概念をこれほど完全に伝える彫刻は他にありません。デッサンのモチーフとしてたびたび描かれる彫刻です。古代彫刻を集めたピオ・クレメンティーノ美術館で展示されています。
 ユリウス二世が欠けた部分を修復するようにミケランジェロに依頼したけど、ミケランジェロは「いや、このままが美しい!」と言って依頼を断ったとの逸話が残されています。
 詳しくは→http://www.ivc-net.co.jp/guide/rome/torso.html
<ラファエロの間>
 タペストリーのギャラリー、地図のギャラリーへ進み、その先のラファエロの間を訪問します。ラファエロの間は、ラファエロとその弟子たちによる作品がある4つの部屋の総称です。ここにはルネッサンス最盛期のフレスコ画が並んでいます。  中でも2人のローマ皇帝コンスタンティヌス1世とマクセンティウスとの戦いを描いた大壁画「ミルヴィオ橋の戦い」と古代ギリシアの賢人達を一堂に集めて描かれた「アテネの学堂」は天才・ラファエロの最高傑作と言われています。
 
<システィーナ礼拝堂>  ラファエロの間を抜けると、ようやく美術館のハイライト、システィーナ礼拝堂にたどり着くことができます。完全に収蔵美術品を見ようとしたら、1週間はかかります。ですから、見学のポイントを絞ってみることをお勧めします。この先も延々と美術館が続くのですから.....
 システィーナ礼拝堂には、15世紀末に、シクストゥス4世が建て直させた建物で、ルネサンス建築の代表作。内部にミケランジェロの2点のフレスコ画、「システィーナ礼拝堂天井画」、祭壇壁画「最後の審判」があります。
 「システィーナ礼拝堂天井画」職人であったミケランジェロが芸術家になったと言われる作品です。ミケランジェロは依頼主の教会の意向を無視して、隠し絵で科学的な表現を行っています。「最後の審判」はダイナミックな構図で、後のマニエリスムの始まりとなった作品です。
 
 バチカン美術館は→http://www.ivc-net.co.jp/guide/rome/vati.html

3.カラカラ浴場の夏のオペラコンサート

 古代ローマ人の交際の場であった浴場。これは単なる大きな風呂というだけでなく、競技場、図書室、アスレチックジムなども併設されていました。カラカラ浴場は、紀元3世紀にカラカラ帝により建造されました。中央に3つの大きな浴槽が配置され、その両脇にはアスレチックジムやサウナなどが、左右対称に配置されていました。
 
 建物は庭で囲まれ、周囲には競技場、図書室が並び、食べ物を売るお店もありました。この巨大施設に水を供給するために、水道も引かれ、床や壁は大理石やモザイクで覆われ、彫刻も各所に配置されていました。
 
 このカラカラ浴場では、夏の期間に限って、ローマオペラ座による野外コンサートが開催されています。夏のローマ名物、カラカラ浴場の野外オペラコンサートです。劇場跡で演劇をしているのだから、劇場は現役なのですね、夏の間は..
 カラカラ浴場の野外オペラコンサートは→http://www.ivc-net.co.jp/guide/rome/cara.html

4.旅の情報:Ferragosto(フェッラゴースト)「聖母被昇天祭」

 日本ではお盆で終戦記念日となっている8月15日は、イタリアではFerragosto(フェッラゴースト)「聖母被昇天祭」すなわちマリア様がお亡くなりになった日と決められている日です。カソリックのお祭りの日で、イタリアの三大祝祭日のひとつです。ちなみに三大祝祭日の残りの二つはNatale(クリスマス)とPasqua(復活祭)です。
 
 この日はどこに行ってもお休みで日本のお盆のようなものです。前の晩は大晦日の様な感じで、みんなでレストランに行って、食後に花火を打上げます。街によっては花火大会があったりします。この辺りも何やらお盆と似ています。
 
 今年の8月15日を挟んだ8月12日の週はどこに行っても車は渋滞しており、特に海辺のリゾート地域は激しく渋滞します。人気のアマルフィー海岸などは、毎年熱中症で病院に担ぎ込まれる人数が新聞紙面をにぎわせます。観光地は訪問を避けるのが賢明です。
 
 イタリアの休日は→http://www.ivc-net.co.jp/info/event.html

5.あとがき

 ダン・ブラウンの小説「天使と悪魔」はバチカンを巡る陰謀の物語です。1978年に在位33日で逝去されたヨハネ・パウロ1世はいまでも暗殺説が世間で流れています。小説の題材となるほどバチカンには闇の物語が渦巻いているともいえます。次回は「天使と悪魔」の舞台となったローマをご紹介します。
 
 ご意見・お問合せ・旅行のご相談は→info@ivc-net.co.jp
 
 イタリアでのビジネスや旅行は→こちらから
 メルマガバックナンバーは→こちらから