メールマガジン"ローマから吹く風"第27号
元気なイタリア・ブルネロ・クチネッリ/兵士の支持を受けたカエサル


ブルネッロ・クチネッリのレディス・カシミヤ
 
目 次
1.はじめに
2.元気なイタリア、ブルネロ・クチネッリ
3.カエサルの逸話:兵士の支持を受けたカエサル
4.旅の情報:シチリア大階段のイルミネーション
5.あとがき

1.はじめに

 ヨーロッパの株価をみているとイタリアの株価が上昇傾向にあることを気付きます。イタリアの現地にいると、景気は良くなく、庶民の生活は一向に良くなる気配がありません。でもイタリア経済に復活の気配があると言うことなのでしょう。イタリアは職人の国ともいえます。現在のIT技術を活用しながら、世界的なファッションブランドになったブルネロ・クチネッリの例は、職人の国イタリアならではの成功例のように思えます。元気なイタリアの一側面として、ウンブリアの山のなかにあるブルネロ・クチネッリを紹介します。
 

2.元気なイタリア・ブルネロ・クチネッリ

 イタリアにはトスカーナ州を中心に各地に職人の街や村があります。ファッション関係のこのような街や村では、デザイナーやパタンナー、縫い付けやボタン、革小物、製品ではパンツ、ズボン、ウェア、ジャケット、スーツと言ったように各種の専門の職人工房が軒を連ねています。このような各種専門の職人たちが組んでイタリアのファッション衣料品やバック、小物類を作り上げているのです。
 
 そのような街として有名なのが中部イタリアのペルージャ近郊のソロメオ村に本社と工場がある世界的にカシミアで有名な『貴族の普段着』をコンセプトにしたブルネッロ・クチネッリです。このような職人の集積した街が実はイタリアの本格的な世界ブランドを作り上げているのです。
 
 ソロメオ村は田舎の村と言って良い立地なのですが、ここに年間10億ユーロの世界的ブランドの本社と工場があるのです。千人単位の人が働くだけでなく、充実した職人育成コースがあります。ここの職人コースで学ぶのを希望する若者が多く訪れています。ブルネロ・クチネッリは社会貢献活動でも有名で、収益を保育園や教会の修復などにも充てており、羊毛の生産地支援等も手がけています。
 ブルネッロ・クチネッリは現在のIT技術を駆使して、自らの会社のコンセプトを発信しています。会社経営の第一目標は「人間としての尊厳を保つこと」。経営者のブルネッロ・クチネッリ氏は「個人預金額がいくら増えても、何の意味もないことです。私は自分が作る商品を通して夢を広めたいのです。尊厳高く美しい夢を追う。より多い収入を得るために働くのではなく、夢実現のための働くのです」と語っています。同社に残業はありません。仕事が終わって家族や友達と過ごす時間を大切にします。こんなイタリアならでは会社がイタリアの元気の源になっているのではないでしょうか。

3.カエサルの逸話 兵士の支持を受けたカエサル

地位があり、人気があるだけでは、自らの命に関わる兵士は動きません。軍団を指揮するようになったカエサルは、兵士の給養に配慮します。具体的には、給与、休養、給食(食事)です。カエサルの「内乱記」には、兵士達にボーナスを支払う為に、大隊長や百人隊長に借金をしたことまで記載されています。さらに、これに加えて、カエサルは兵士の誇りに訴えかける弁舌が出来ました。
 
 強敵に対して、不安を持つ兵士を奮い立たせたことが、一度ならずにありました。ガリア戦争でカエサルは、「既設の軍団には新兵を補充しない」という方針を採りました。このことは兵士を消耗品ではなく、大切にしたということを意味します。その結果、遠征に従事した軍団は定員を割りましたが、カエサル個人に、忠誠心を抱く精鋭軍団になったと言われています。軍団の兵士達の心を掴むことにより、兵士の支持を得ていました。人たらしといわれるカエサル面目躍如です。

4.旅の情報:シチリア大階段のイルミネーション

   アラブ伝来のマジョルカ焼きの陶器で有名なカルタジローネは、街の中心部にあるサンタ・マリア・デル・モンテ大階段を使って5月に行われる花祭りでも有名です。夏には7月25日のカルタジローネの守護聖人サン・ジャコモのお祭を兼ねて、大階段のイルミネーションが行われます。このイルミネーションはヨーロッパで最も美しいイルミネーションのモニュメントの一つとして知られています。2017年の点灯日は7月24日、25日および8月14日と聖母被昇天祭のある8月15日の4日間となっています。点灯はそれぞれ日没後の9時半からとなっています。
  イタリアの休日は→http://www.ivc-net.co.jp/info/data.html#life1

5.あとがき

 ローマには、ルネサンスが目標とした古代ローマがあり、最盛期ルネサンスの中心であり、ルネサンスを端緒とした近代の建物や作品が残っています。ローマでは直接この歴史の流れの中に身を置くことができ、これがルネサンスをローマで見る大きな特徴となっています。次回はルネサンスのローマとイタリアでは誰でも知っている20世紀に活躍した喜劇俳優のトトをご紹介します。
 
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