メールマガジン“ローマから吹く風”第19号:
秋は家族で保存用トマトとオリーブオイル作り

 
目 次
はじめに 秋は家族で保存用トマトとオリーブオイル作り
2.冬を越すための保存用トマト作り
3.家族でオリーブ狩り
4.絞りたてオリーブオイルのブルスケッタ
5.あとがき

1.はじめに 秋は家族で保存用トマトとオリーブオイル作り


*
 月を過ぎると、温室栽培を除き、新鮮なトマトは無くなります。温室ものは、高い上に、おいしくないのです。食いしん坊のイタリア人にとって、どのようにトマトを確保するかが重大問題です。そこで編み出されたのが、保存用のトマト作りという技法。重労働なのですが、おいしさには換えられないと、一家総出で、保存用のトマトを作ります。
 
 そして保存用のトマトだけでなく、秋の終わりはオリーブオイルの季節です。オリーブを摘んで、工場に持ち込んで搾油します。豊作の年は何処の搾油所も予約で一杯。特に土日は確保するのが一仕事。それでもとれたてのオリーブオイルは天下一品です。
 
 これを家族総出でしてしまうのがイタリア的生活です。
 

2.冬を越すための保存用トマト作り

マンガ学校

マンガ学校

 ここでのヒーローは秋の終わりに収穫期になる生で食べてもおいしいサン・マルツァーノというイタリア特有のトマトです。サン・マルツァーノは細長いスーゴ用のトマト。スーゴはトマトを煮て作るソース。パスタには欠かせません。50キロのサン・マルツァーノを洗う。何しろ50キロだから…。トマトを縦に4つに切る。一家総出のこと。こうした単純作業には思い出話が出ることのがお決まり。
 
 次にトマト絞りです。イタリアではなんと電動トマト搾り機があります。この日のために買った電動トマト搾り機。皮が金具の口から別に出る。ようするにトマトジュースが出きる仕組み。ここで搾り取ったジュースを瓶詰めに。こぼさないように慎重に…
 
 そしてしっかりふたをした瓶をドラム缶に入れる。途中に布を挟んで沸騰の動きで瓶同士が触れて割れるのを防ぐ。おじいちゃんの慣れた手つきがすてき。瓶でいっぱいになったドラム缶に水を注入。(この作業の前に、ガス台に乗せておくことを忘れないように)水の注入具合を監督する。そしてガスバーナーに点火、沸騰してから30分グツグツ煮る。我々の夕食が終わった後も律儀にぐつぐつ。
 
 翌朝。煮えてる。取り出し。これで完了。瓶詰めして湯煎した後は悪くならない。来年のトマトの季節までトマトソースには困らない。なお、半分家の中の大鍋で煮たものは半分になっていた。反省会の結果、半分になったものは、瓶詰めにしてから湯煎するまでに、昼食を挟んでおよそ10時間が経過しており、猛暑のおりから、発酵が始まってしまったのであろう。発酵して押された空気が瓶のふたを緩め、中のトマトを出して空気を入れ込んでしまったのだろう…ということになりました。来年は朝6時起きで作業をすること!いつもの反省をする山根さんでした。
 
保存用トマト作りは→詳しくはこちらから

3. 家族でオリーブ狩り










 去る土日で山根家ではオリーブ狩りを決行しました。昨年とは打って変わって、今年はオリーブにつくハエの被害が殆ど見られず、健康そのもの。雨がふらず、例年より暑い日が続いたけど、それが良かったのか。オリーブは日本みたいに水気の多い土地では育たないみたいだし。
 木の周りに網を敷いて、櫛状のもので枝を梳かすようにしながら実を落とす。大ちゃんは絡みあう枝に業を煮やして、手で採取。ブーちゃんが「こういう道具ができたってことは、このほうが速いからだろ、使え」と命ずるも「いや、手のほうが速い」と我が道を行く。どちらも自分の主張が正しいとゆずらない。我が家の人間は皆無口で、はしゃいだりしないのでこういう作業の時は黙々。色々馬鹿話や歌ったりしながらしたら楽しくできると思うのだけど。性格だからしょうがないね。
 
 成果(20箱、約270キロ)。土曜の午前中4時間、日曜は昼をサンドイッチ一切づつ5分の休憩で、7時間。腕がもう痛かった。これで終わったわけではない。業者へ持って行って絞ってもらってオリーブ油にする。今年はどちらも豊作で、近所の採油所は夜通し働いてもおいつかないとかで予約なしの人はダメ。ダンナがネットで検索し電話しまくって、やや離れた場所にある採油所を今度の土曜ということで確保した。本当は採取して48時間以内に持っていくのが理想なのだけど、1週間後になってしまった。本職じゃないからしょうがない。それでも搾りたてエキストラ・バージン・オイルを堪能できる贅沢を味わえることには変わりない。
 
 予約した誰それです、と告げて、自分たちでオリーブを機械のある建物に運ぶ。そして順番を待つ。大きな秤に持ってきたオリーブを全部開ける。233キロ。計った時は12時16分。ここで、各過程順番を待ちながら進む。みんなで顔を冬の太陽にさらしてうとうとした秤の底が開いて、下の箱に落ちる。そしてベルトコンベアに乗って洗浄機へ…水がどんどん注入され、洗濯機のように中で撹拌されながら洗われるオリーブ。洗浄機からホースで高速で吸い上げられ、ガタガタ揺れ動く箱に乗る。洗浄機からホースで高速で吸い上げられ、ガタガタ揺れ動く箱に乗る。
 
 1時05分。搾油機に入った。ごうんごうんと大きなドリルのようなものが廻ってオリーブの実を撹拌している。 知らなかったけど、実からではなく、種から油をとるそうだ。だから実が大きくても油がたくさん取れるわけではない。おほほほ!我が家のエキストラ・バージン・オリーブオイルが出てきました。とっても緑色。ここで1時36分。持参の容器に最後の一滴まで入れる。25リットルだった。2週間がかりの作業が終わり、見事なヴァージン・オリーブオイルができました。
 
家族でオリーブ狩りは→詳しくはこちらから

4.絞りたてオリーブオイルのブルスケッタ


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 収穫した実を、ダンナが近所の「絞り屋さん」へ持っていきました。オリーブをしぼってオイルにしてもらうのです。絞り屋さんで量ってもらったら117キロあった!そして17リットルのオイルになった。絞り立てのオリーブオイルはオリーブの実の香りがして、独特の渋みがおいしい。これは生で食べなくちゃ!
 
 そしてブルスケッタ。
パンを焼いて、なまニンニクを塗り付け、塩をパラパラとふって、 絞り立てのオイルをかける。ん〜〜〜〜〜〜〜!
 オリーブ狩りで腕と肩が痛くなったけど、来年もやろう!と誓う一瞬でありました。
 

5.あとがき

 イタリアのチョコレート発祥の地は、北イタリアのトリノです。ミラノから電車、又は車で1時間余の距離です。トリノは1861年、イタリアが初めて統一したときの首都であった町、国王サヴォイア家の町です。毎年11月〜12月にチョコレート祭りが開催されていて、街はチョコレート一色になります。
 
 次回は次回はチョコレートの街・トリノとピエモンテ州のお祭りを紹介します。
 
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