メールマガジン"ローマから吹く風"第4号:「ミラノ万博/ミラノ黄金フード」

 
目 次
1.はじめに 初めての食の万博
2.食の展示会としてのミラノ万博
3.ミラノ万博で世界の食の食べ歩き
4.ミラノ黄金フード
5.旅の情報 ミラノのアペリティーボ
6.あとがき ペットボトルをお持ちください

1.はじめに 初めての食の万博

 フィレンツェで料理教室を主宰しているフードコーディネータの中島洋子さんが、食をテーマとした世界で初めての万国博覧会に行ってきました。どちらかと言えば「地球に食料を、生命にエネルギーを」という大仰なテーマよりも、各国の食文化をメインに紹介する楽しい食の祭典といったようなものだったということです。強いて言うと、各国が趣向を凝らして作ったパビリオンにメッセージ性があったようです。フードコーディネータの立場からは、新しい味の発見があったとのことです。やはり食事は楽しむものなのですね。

 中島さんの料理教室は→こちらから
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2.食の展示会としてのミラノ万博

 入り口付近にある パビリオン ゼロでは、人類と食料との関わりと発展、食料危機、 近代化に向かうにつれて複雑化する都市部の公害やゴミ処理問題などをジオラマや模型、映像で分かりやすく展示してありEXPO2015の総括的なテーマ 「地球に食料を、生命にエネルギーを」が手に取るようにわかります。各パビリオンとも、その国の食文化を伝えるのが基本となっており、特にベルギー館の ソーラーパネルを使った屋内での水耕栽培用の装置や、米国の屋外の壁を利用した縦型の野菜畑が、未来という意味では、印象に残りました。
 タイ館の出口付近 の売店では、プラスチック容器に入ったレンジで温めるタイカレーなどの地球に優しい常温保存のインスタント食品が陳列されていました。出口に掲げられた文字、Food for the Future、すなわち未来の食べ物とは、地球に優しい長期間の常温保存が可能な食品と言うコンセプトで開発されており、レンジでチンするだけで直ぐに食べられるタイの郷土料理のインスタントフード化の提案でした。
 一方、日本館の美味しく、栄養バランスに優れた一汁三菜の日本の食の展示はスローフードが時代のトレンドになっているヨーロッパでは、多くの人に、大量生産、大量消費でない食のあり方として、人気を博していました。

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3.ミラノ万博で世界の食の食べ歩き

  万国博覧会は、それぞれの国の特徴的な文化を伝えるものです。特に今回は初めての”食”がテーマとなっていることから、その土地ごとの特徴的な食事や食品 を味わうことが出来ます。例えば、フィッシュ アンド チップス(イギリス)、ソーセージやザワークラフト(ドイツ)、春巻き(ベトナム)、焼き鳥のサテー(インドネシア)など、有名なものは必ず見つけること が出来ます。
 basimati という種類の米をテーマにしたパビリオンで提供していたのは、ミント風味のヨーグルトソースが添えられたサモサ、ナン、スパイスの効いたチャイ、ヨーグル ト風味が爽やかなラッシーなどの定番のインド料理。
 メキシコ館の屋台では、豚肉とパイナップルの具にライムを絞っていただくタコスで、食べ慣れたタ コスとはまた違う一風変わった味覚に新たな発見をしました。バールでモロッコのミントティーを注文して飲みましたが、炎天下の真夏日にもかかわらず、熱く 甘いミントティーは気分を爽快にしてくれました。
 全体的に見てEXPO内での食事は割高です。クレジットカードが効かないこともありますので、各国のパビ リオンで少しづつ食べ歩きを計画している方は、少し多目にユーロの現金を用意しておくとよいでしょう。

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4.ミラノ黄金料理

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 中世ミラノでは富の象徴として黄金の料理が好まれたといわれ、今でもミラノの伝統料理は、イタリアのビジネスの中心都市にふさわしい見た目にも鮮やかな黄金色です。この料理の代表的なものは、オッソブーコです。オッソブーコの由来ですが、osso=骨、buco=穴で、穴の空いた子牛のすね肉を使った煮込み料理です。ミラノ風は、黄金色に仕上げられます。また、ミラノ風の特徴は、レモンの皮のすりおろしと、刻んだパセリとにんにくで作るグレモラーダで風味をプラスする点と、付け合わせにミラノ風リゾットを添えることがあげられます。このリゾットミラネーゼもサフランを使って黄金色にすることがポイントになります。
 良く知られている、ミラノ風カツレツ、コトレッタ・ミラネーゼも黄金料理です。「コトレッタ」は、手順的には、限りなくトンカツに近いです。イタ リアでは豚肉ではなく、牛肉を使うことが一般的です。さて、このコトレッタですが、「なぜミラノ風なのか?」という疑問を多く聞きます。これは色です。コトレッタは、バターとオリーブオイルで揚げ、黄金色になります。きつね色のちょっと前の金色のような色。これが黄金料理と言われるゆえんです。

<伝統料理の老舗レストラン・サヴィーニ(SAVINI)>
 ガレリアの中にある創業146年の老舗レストラン。マリアカラスを始めとしたスカラ座のオペラ歌手御用達の店。本格的なミラノ伝統料理が食べられる。ちょっとリッチに食事をしたい人にはお勧めの高級店。喜劇王チャップリンが愛した極上の“リゾット・アッラ・ミラネーゼ”は29ユーロ、ミラノ風カツレツ40ユーロ、ティラミス 15ユーロです。
住所:Galleria Vittorio Emanuele II
電話:02-72003433
月曜日〜金曜日12:00〜15:00/19:00〜23:00 土曜日19:00〜23:30 日曜日 12:00〜15:00

5.旅の情報 ミラノ発祥のアペリティーボ

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 イタリアではミラノを中心にスタイリッシュなレストランやカンティーナ等で、しっかり食べられるビュッフェスタイルのアペリティーボが流行っています。このアペリティーボというのは、食前酒の意味ですが、実態は、英米のハッピーアワー(happy hour)のようなもので、通常20時以降の食事時間前の6時頃から、お店で一杯ドリンクを頼むとブッフェ形式になった食事も一緒に楽しむことができるというものです。
 10ユーロ前後で楽しむことが出来、日本人なら軽い夕食ということで十分なので、利用価値大です。ディナーの時間が遅いイタリアだからこそ生まれた習慣、「アペリティーボ」。英語で言うならハッピーアワーのことです。時間帯は大体18:00~21:00。レストランの夕食開始が早くて19時半になることから、仕事が終わって、食事時間との間に空いている時間に目を付けたシステムです。
 ミラノはイタリアの中でも外食代が高いので、若者にはこの システムが大人気です。この人気に、お洒落なミラネーゼ達がにぎわう美術エリアのブレア界隈のお店も、アペリティーボに参入しました。お洒落でとんがった ミラノの若者たちを眺めながら、軽い夕食をとられたら如何でしょうか。

住所:Via Palestro, 2 - Milano 20122
電話:02 76028316
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6.おわりに 万博にはペットボトルを持参ください

 万博の広大な敷地内は、大通りに沿って各国の パビリオンが立ち並ぶ構造になっています。敷地内の周囲を無料のバスが巡回しているので、お目当てのパビリオン付近のバス停まで移動するのも手です。それでも相当な距離を歩くので歩きやすい靴は必需品です。そしてペットボトルを持参すると後々役立ちます。敷地内の所々にwater kiosk(ウォーター キオスク)と名付けられた無料の無人給水所が設置されていて、ヨーロッパらしくガス入りまたはガスなしの水を必要に応じて空のペットボトルに詰めて飲むことができます。
 今回は万博の特集を急遽組んだことから、コロンナ宮殿の紹介は,延期させていただきました。次回は、9月のナポリのジェンナーロのお祭に合わせて、ナポリのピッツァの特集を行います。

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