ミラノとその周辺の世界遺産

 有史以前の人類遺産がある他、多くの化石の発掘された自然遺産もあります。また、産業革命時代の遺産やレオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐も必見です。

ヴァルカモニカの岩絵群(1979登録):
 ミラノから車で1時間程度のアルプス山麓を流れるオーリオ川沿いに続いているカモニカ渓谷(ヴァルカモニカ)の岩山に刻まれている岩絵で、古いものでは約1万年からの岩絵があり、新しいものではローマ時代の岩絵が残されている。約8000年の間に彫られている岩絵の数は約14万点におよび、テーマは、農耕、航海、戦争から紀元前1500年頃の集落の地図など多岐に渡っています。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院(1980年登録)
 
 1497年に完成したレオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐は、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の修道院の食堂に描いたもので、ルネサンス文化の最大の傑作と言われています。彼のパトロンであったルドヴィーコ・スフォルツァ公の要望で描かれたもので、ユネスコの世界遺産に登録されています。
 
 レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』の紹介は→こちらから

クレスピ・ダッダ(1995年登録):
 クレスピ・ダッダはロンバルディア州ベルガモにある、労働者のために建設された町です。19世紀にクリストフォロ・ベニーニョ・クレスピにより労働者のための理想郷として建設され、1995年に世界遺産に登録されています。

ピエモンテとロンバルディアのサクリ・モンティ(2003年):
 15世紀から16世紀にかけて、エルサレムはイスラム勢力下にあり巡礼はほぼ困難であったことから、エルサレムやパレスチナへの聖地巡礼の代替として、サクリ・モンティが造営されました。これら9つのサクロ・モンテが世界遺産に登録されています。

レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観 -(2008年登録):
 サン・ジョルジョ山は、ミラノから北方へ1時間あまりのルガーノ湖に近いところにあり、スイスとイタリアに分かれています。アルプスと異なり標高1,097mの緑豊かな山です。この山の地層より、中生代三畳紀中期(2億4,500万年前 - 2億3,000万年前)に属する5つの地層から、多くの化石が出土しているおり、2003年に自然遺産として世界遺産に登録されました。

サン・ジョルジョ山(2010年登録)(自然遺産):
 サン・ジョルジョ山は、ミラノから北方へ1時間あまりのルガーノ湖に近いところにあり、スイスとイタリアに分かれています。アルプスと異なり標高1,097mの緑豊かな山です。この山の地層より、中生代三畳紀中期(2億4,500万年前 - 2億3,000万年前)に属する5つの地層から、多くの化石が出土しているおり、2003年に自然遺産として世界遺産に登録されました。

アルプス山脈周辺先史時代の杭上家屋群(2011年):
 紀元前5000〜500年にかけてアルプス山脈周辺の湖畔・川辺に造られていた先史時代の杭上家屋群は古代の農耕生活や文化を伝えます。イタリア他スイス、ドイツ、オーストリア、フランス、スロヴェニで合計111カ所登録されたうちの19カ所がイタリアにあり、ヴァレーゼ湖畔の杭上家屋は新石器時代の紀元前5000年前のものです。

15世紀から17世紀のヴェネツィア共和国防衛施設群 : スタート・ダ・テーラと西スタート・ダ・マール(2017年):
 16〜17世紀にヴェネツィア共和国がイタリアの山側、クロアチア、モンテネグロにまで設置した軍事防衛設備=要塞等です。展型的なのがベルガモやガルダ湖畔にある施設です。 これら防衛拠点は1000km 以上にわたる広い範囲に設置されています。内陸の軍事施設はヨーロッパ諸国からヴェネツィア共和国を守り、沿岸に築かれた軍事施設は、中東諸国からの侵略に備えたものでした。