イタリア半島中部の世界遺産

 イタリア半島中部は、ビザンティン帝国西領域の首都であったラヴェンナやルネサンス最盛期の面影が今なお残る街が点在している、イタリアの歴史・文化遺産の残された珠玉の地域です。

フェッラーラのルネッサンス期の市街とポー河デルタ地帯(1995年登録):
 フェッラーラは14〜16世紀にルネサンス期の名門エステ家による統治が行われていました。エステ家ではフェッラーラを理想都市にすべく、ルネサンス当時の都市設計の粋を集めて街の開発を進めました。いまもこの時期の、城、宮殿、ドゥオモ、鐘楼といった建造物を見ることができます。

ラヴェンナの初期キリスト教建築物群(1996年登録):
 アドリア海に面したラヴェンナは、古くから東西交流の拠点として栄えました。5世紀には西ローマ帝国の首都であった時代があり、8世紀まではビザンティン帝国西領域の首都とななっています。この東西交流の中でビザンチン美術の影響を受けて、モザイクが様々な装飾に使われています。現代でもモザイクと言えばラベンナが有名ですが、それだけではなく1500年前の初期キリスト教モザイク画の傑作が今も残されています。

モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカとグランデ広場(1997年登録):
 12世紀に建設されたモデナの大聖堂は初期ロマネスク時代の最高傑作のひとつとして知られています。この大聖堂と付属の鐘楼トッレ・チヴィカ、これを配置したグランデ広場が中世キリスト教都市における建造物として世界遺産となっています。

ウルビーノ歴史地区(1998年登録):
 ルネサンスの巨匠・ラファエロの生まれたマルケ州の小都市ウルビーノは、15世紀のフェデリコ・ダ・モンテフェルトロの統治の時代にルネサンス期における芸術文化の中心地として多くの学者や芸術家達を集めました。この繁栄した時代の街並が残るほか、当時の美術品や工芸品が、現在は国立博物館となっているドゥカーレ宮殿に収められています。

サンマリノ歴史地区とティターノ山(2008年登録):
 中部イタリアの山の中にある都市国家サンマリノは、その中枢がティターノ山の上にあります。サンマリノは14世紀の修道院に始まりその後に要塞や城郭、聖堂、劇場等が整えられました。山の上という不便なところにあるため、都市化の影響を受けずに中世のたたずまいがそのまま残されています。

カルパティア山脈と欧州各地のブナ原生林(2017年登録)(自然遺産):
 ヨーロッパでは12カ国のブナの原生林が世界遺産の自然文化遺産に登録されています。イタリア中部のカルパティア山脈に点在するブナの原生林は、イタリアの国立公園・自然公園の一部となって生態系が保護されています。