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サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会

 ローマの中心部のヴェネチア広場から中央駅のテルミニ駅の方に向う途中にサン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会があります。この教会は5世紀に建てられた教会で、その後15世紀に再建され、その後に改修が加えられ、18世紀から現在の姿となっています。
 この教会の特徴は、多くの教会が聖人を祀っているのに対して、聖遺物を祀っていることにあります。聖遺物とは聖ピエトロがエルサレムの獄中でつながれていた鎖とローマのマメルティーノ牢獄につながれていた鎖で捕らわれていた時の鎖なのです。
 
 鎖はブロンズ天蓋下、主祭壇の下に収められており、毎年8月1日に信者に開帳されています。鎖は1本に見えるのですが、奇跡により2本が1本につながったのだそうです。

 サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会の祭壇の中央にはミケランジェロの「モーゼ」像があります。法王ユリウス2世から依頼を受けて製作したもので、1513年に完成させたものです。
 この彫刻は、フィレンツェのアカデミア美術館にある「ダビデ」像、サン・ピエトロ教会にある「ピエタ」像と並ぶミケランジェロの傑作のひとつです。あまりのできばえにミケランジェロがモーゼ像に話しかけたとの逸話が残されています。
 
 この教会は信者や巡礼の方のみならず、観光客でもにぎわっているとのことです。何に関心が持たれているのか詮索するような野暮なことはよしておきましょう。ここは信仰の場所なのですから。