イタリアの食の文化


イタリアの国民食パスタ

 イタリアではコース料理を頼むと、パスタは、前菜の後の最初のメインコース、Primo piatto(最初の皿)として出されます。メインの料理の1つです。イタリア料理に欠かせないパスタについて説明します。

 現在のような麺状のパスタは、16世紀にはナポリで食べられていたと言います。 その頃のナポリの風刺画には、ナポリの貧しい庶民が手で掴んだスパゲッティを頭上にかざして食べている様が描かれています。ナポリを代表するコミカルな道化人形、プルチネッラ人形にも、スパゲッティ食いしている人形があります。そのころからパスタは庶民の食事として親しまれており、18世紀頃からは上流階級の間でも食べられるようになり、品良く食べるために今のように先が4本になったフォークが開発されたと言われています。言ってみれば300年以上続く、国民食と言えます。
 
 このパスタのことを簡単に言うと、パスタはデュラム小麦粉を練って麺状にしたものとなります。ただ定義がはっきりしている訳ではなく、細長い形状にこだわらず、詰め物入りのラビオリやトルテッリーニ、板状になったラビオリ、団子状のニョッキ、北アフリカ起源の粒状のクスクスなどもパスタになります。米粉やそば粉を使った小麦粉を使わないパスタもあります。もちろん卵つなぎのものもあります。
 
 さらに麺状になっていても、スパゲッティのような長いロングパスタとマカロニ(マッケローニ)のようなショートパスタがあり、また、表面に波状の筋が入ったものや、穴の空いたといったように様々なバージョンがあります。パスタは、今でも新しいものが発表されており、600種類以上のものがあると言われています。このパスタを食材やソースに合わせて料理にしますのでパスタ料理は何千種類もあることになります。
 
 以下に、ロングパスタ、ショートパスタ、詰め物入りとその他、に分けて説明します。

ロングパスタ

スパゲッティ(spaghetti)
 イタリアで代表的な麺状のロングパスタです。この系統のパスタにはスパゲッティを細くしたものにスパゲッティーニ(spaghettini)、さらに細くしたそうめんのようなカペリーニ (capellini)があります。
 
リングイネ(linguine)
 リングイネは3mmぐらいに平状(正確には楕円)になったパスタで、味のしっかりしたソースと相性が良いと言われています。
 
チェリッティ(CELLITTI)
 うどんのように太いパスタで、卵で練上げたもの。
タリアテッレ(Tagliatelle)
 主にイタリア北部で使われている卵つなぎの平たいパスタ。
 
フェトゥッチーニ(Fettuccine)
 卵を入れた練り粉をのばして、幅7〜8mmで平たく切り分けたパスタ。タリアテッレよりやや幅広のパスタ。
 
パッパルデッレ(Pappardelle)
 10mm以上の幅広い板状のパスタ。タリアテッレに似ているが、パッパルデッレのほうが倍以上に幅広いことが多い。
 
 詳しいロングパスタについては→こちらから

ショートパスタ

ペンネ(Penne)
 ペン先のように斜めに切られた筒状のパスタの総称です。表面に波状の筋が入ったものはペンネ・リガーテ(penne rigate)、小型のものはペンネッテ (pennette) と呼ばれ、通常はミネストローネなどの汁系のものに使います。
 
マッケローネ (maccherone)
 日本では通常マカロニという名で呼ばれています。
 
リガトーニ(Rigatoni)
 形状は短い環状で中心に大きな穴が開いていて、外側には筋状の模様が入っている。濃厚料理に使われます。
 
トルティリオーニ(Tortiglioni)  筋がななめに入った リガトーニみたいなパスタ。リガトーニに非常に似ていますが、リガトーニよりも一回り小さいサイズ。マッケローニ(マカロニ)と同様カンパーニャ州生まれのパスタ。
オレッキエッティ(Orecchiette)
 南イタリア・プーリアの特産パスタで大きさは親指の約3/4くらいで、耳状の小さな白いドームのようになったもの。
 
カサレッチェ (Casarecce)
 カサレッチェは、シチリア島 生まれの伝統的なショートパスタ。切り口がS字状で2本のパスタが絡み合っているようなパスタ。
 
  詳しいショートパスタについては→こちらから

詰め物入り、その他パスタ

ラビオリ(Ravioli)
 パスタ生地(2枚)の間に、ひき肉や野菜、チーズ等を挟んで四角形に切り分けたパスタです。
 
トルテリーニ (Tortellini)
 ボローニャ生まれのパスタで、薄く伸ばした正方形の生地にラビオリのように詰物をして、それを三角形に折り、両端を合わせて指輪状にしたパスタです。
ニョッキ(gnocchi)
 ジャガイモ、リコッタチーズ、カボチャ等を混ぜて団子状にしたパスタ。
 
ラザーニェ (lasagne)
 縁が波打った板状のパスタ。日本では「ラザニア」と呼ばれています。深さのある耐熱容器に、ベシャメルソース、ミートソース、ラザニア、チーズを何層か重ね、最上段のベシャメルソースに焼き色がつくようにバターを乗せて、オーブンで焼いたもの。ナポリの名物料理です。
 
クスクス (cuscus)
 クスクスというのは、荒挽きのセモリナ粉に少量の塩を入れ、サフランを溶かしたお湯を混ぜて粒状のパスタにしたもので、モロッコやチュニジアなど、北アフリカを中心に食べられているアラブ料理に起源をもつ食材です。シチリア・エンナ地方の伝統食としてすっかり定着しています。
 
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