「食文化としてのナポリピッツァ」
1.ナポリ生まれのピッツァ、2.ピッツァ職人

←トップページ    3.伝統継承のピッツァスクール→

1.ナポリ生まれのピッツァ
 ナポリで生まれたピッツァは、屋台で売る庶民の食べ物で、1700年以前は質素なケーキまたはロールパンのようなものと考えられていました。これに港で余った魚をのせたりして、美味しく食べる工夫が施されたのです。
 多くの専門家はトマトがピッツァの上に加えられ、現在の原型となった1700年頃が、ナポリピッツァの誕生の瞬間であると考えています。このようなことからナポリピッツァは18世紀に誕生したとの考え方が通常取られています。

 


 

 1889年にピッツァにトマトとモッツァレッラ・チーズをのせることによって、現在のピッツァの原型ができ、今日の発展につながっています。これはマルガリータ女王が宮廷の宴会で、料理人にピッツァをお客様に出すよう求めた際のことです。この際に考案したトマトソースとチーズのピッツァが庶民の間で評判となり、女王にちなんで「ピッツァ・マルゲリータ」と名付けました。これがピッツァの基本となり、ピッツェリアならどこにでもあるメニュー「ピッツァ・マルゲリータ」の始まりです。
 
 このような逸話のバックグラウンドには、美味しいものを食べたい、作りたいと思うナポリの庶民がいます。そしてナポリの産み出したピッツァを誇りに思うナポリ人がいます。イタリア人に言わせても、ナポリ人の作るピッツァはどういう訳か美味しいということになるのです。



2.ピッツァ職人、ピッツァイオーロ
 ナポリには現在3000人のピッツァイオーロ(ピッツァ職人)がいると推定されます。地方都市のナポリに、それだけのプロのピッツァイオーロがいるとは驚きですが、この数値はユネスコのガイドブックにも載っています。それだけピッツァがナポリが生んだソウルフードということで、街の中に浸透しているということです。
 ピッツァイオーロ(ピッツァ職人)は、ピッツァ生地を準備して、へらで位置換えさせながら薪釜で焼き上げる技巧を持っています。ナポリではこの技巧をもとに、ピッツァイオーロを3つに分けて評価しています。名人ピッツァ職人(マスターピッツァイオーロ)、普通のピッツァ職人、そして普通のナポリ人が家庭でできるピッツァ焼きレベルの3種類です。

 「ナポリのピッツァイオーロの技巧(The art of the Napolitan‘Pizzaiuolo’)」が国連ユネスコの世界無形文化遺産に指定されましたが、これはナポリという街が育んできたピッツァ作りを評価したものでした。
 
 続きの「3.伝統継承のピッツァスクール」は→こちらから