イタリアの食の文化

　温暖な気候のイタリアでは北はアルプスの麓から、南はアフリカ大陸に近いシチリア島まで変化に富んだ海と山、平野で構成されたイタリアには、地域ごとに独特の農畜産物、魚介類、野禽類、加工食品等の豊富な食材があります。これらの食材を使い地域ごとに「ローマ料理」「ミラノ料理」「シチリア料理」といった独特の料理とその料理に合ったワインが産み出されています。
　例えばイタリアのグルメ・ランキングで言うと、トップにはトリノがあるピエモンテ料理とフィレンツェのあるトスカーナ料理があげられますが、その次にあげられるのは、イタリア半島のカカト部分にあるプーリア料理といった日本の方には馴染みの無い料理となります。それだけイタリア料理の奥は深く、まだ日本には紹介されていない料理が沢山あると言うことなのです。

　原産地名称保護制度（D.O.P.：Denominazione di Origine Protetta）とは、食料品の原産地名認定・保護のための制度です。伝統や地域に根ざした特有の食品などの品質認証のために1992年に制定されたものです。このD.O.P.は特定地域の原産品を規定された製法により生産・加工・調整された品質の高い製品であることを示します。
　例えば有名なオランダのクラフト（Kraft）のパルメザンチーズは、原産地名称保護制度により原産地や製法等の面でこのD.O.P.規格から外れるため、ヨーロッパでは、パルマがあるエミリア・ロマーニャ地方の呼称であるパルメザンチーズと名乗れず、Pameselloと呼んでいるとのことです。
 
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