ローマから吹く風




プーリアのレストラン”Da Briganti”(山賊)で食事

←379 前の情報を見る    次の情報を見る 381→

 南イタリア、イタリア長靴型のかかとあたるプーリア州は姑の生まれ故郷であり、夏の三ヶ月をここで過ごす舅夫婦に会うためにバカンスを兼ねてしょっちゅう行ってました。
 
「死が二人を分かつまで」の契約結婚であるイタリアでは死後夫婦が別の墓に入るのは珍しくありません。荼毘に臥さず、遺体は棺桶のままなので場所が取られて同じ墓地の近くに埋葬できる場所を見つけるのは稀でもあります。 どちらも亡くなり、故郷にずっと想いを残していた姑は死んだらプーリアの自分の家族の墓に入れてくれと言っていたのでそのようにしました。 姑家族は一族の墓を購入していたのです。
 
 夏休みのたびに舅姑と一緒に三ヶ月過ごしていた義妹にとっては第二の故郷です。私の旦那も義妹の旦那も年金生活に入り、時間がやや自由になった二夫婦で思い立って久しぶりに、墓参りも兼ねてプーリアを訪ねました。右の写真はこの時に行ったトラットリアの看板です。

前菜
 
 プーリアは肉とチーズが美味しい(まぁ、そのほかにも美味しいものはたっぷりありますが)のが有名です。先に到着していた義妹夫婦がみつけたトラットリア、その名も「山賊」(ブリガンテ)で肉を賞味することにしました。看板にピッツァも見られます。でもプーリアまで来たからには肉を味わいたい!
 
 前菜はローマでは「ロンザ」と呼んでいる肉部分と脂肪分を分けずにそのままサラミにしたもの。プーリアの赤ワインも欠かせません。
 
 特に銘柄のあるものではなく、ハウスワインです。プーリアもワインの産地ですからワイン農場が多く、瓶詰めにすることなく大樽?で購入したりします。太陽光が強い地域なのでブドウの糖分が高くなり、アルコール度も高くなります。


オレッキエッテ・コン・チーマ・ディ・ラーペ
 
 プーリア特産のパスタ料理です。「チーマ・ディ・ラーペ」は菜の花の先っぽ。
 
 肉を味わいたいので、パスタは注文しなかったのですが、「今日、八百屋がすっごくおいしいチーマ・ディ・ラーペを持ってきたの。どうしても味わってもらいたいので一人前だけ勝手に持ってきました。」と店の女主人が持ってきました。
 
 こういうのってトラットリアならですね。
 
 右の写真はオレッキエッテ・コン・チーマ・ディ・ラーペのアップ

メインのお肉料理:サルシッチャ、ボンベッテ、羊のロースト
 ポテトの丸ごとオーブン焼きつき。言うことなし。
 
 ボンベッテは仔牛肉を豚のベーコンで巻き(仔牛の中にチーズを入れる場合もあり)、ローストにしたもの。


デザート
 写真左がパンナコッタのピスタッキオ乗せ、写真右がパンナコッタのブルーベリージャム乗せ

 

コーヒーとアマーロ(食後酒)
 以上で一人25ユーロ程度でした。


マルティーナフランカ
 
 姑の故郷はプーリアの中のマルティーナフランカという街です。
 
 ロココ時代に栄えた街で、中心街はロココ調で建物を真っ白に塗装して夢幻的な雰囲気の街です。一般庶民が住んでいたであろう地域も真っ白。
 
 ちょっとした空き場所に植物や花の鉢を飾るのがマルティーナフランカの人々。小径から広場へ出る階段にある家の人が植物で飾って、しかも、ちゃんとお世話をしてるらしい様子。
 
 美味しいし、美しいし、ちょっと遠いのが難点ですが、機会があれば何度でも訪れたい場所です。
 
Da Brigante
住所:Vico VII donizetti, 4, 74015 Martina Franca TA
電話: 080 574 6944