ローマから吹く風




イタリアでセレブな温泉

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 イタリアも火山国で、温泉があちこちにあります。古代ローマ時代には公衆浴場は、テルマエ (thermae) と呼ばれており、多くの都市に少なくとも1つの公衆浴場が存在していてそこは社会生活の中心の1つになっていました。このローマ人の伝統を受け継ぎ、かなり昔からイタリアの貴族などは温泉を楽しんでいたようです。
 
 →こちらのフォンテ ベルデ(クリックで公式サイトに飛びます。英語版です)です。
 かなりセレブです。
 
 ルネッサンスの生みの親、メディチ家のフェルディナンドさんが御自分の別荘、リラックスする場所として建築したのがこのフォンテ ベルデなのです。歴史的由緒のあるこの別荘は現在ではトスカーナの高級温泉施設として欧州のセレブ達を引きつけています。


 部屋はゴテゴテとした飾り気のない落ち着いた雰囲気で統一されており、カーテンの色もここの施設のテーマカラーと見受けるエンジ色となっています。ベッドはクイーンサイズというのでしょうか、普通のダブルベッドより広々してます。これをシングルユースしたのですから贅沢です。もちろん温浴施設と言っても、部屋には広々とした浴槽のある浴室があります。この浴室の床も壁も大理石となっています。

 


 
 部屋からテルメに向かう廊下は客室のドアが並び、床はフカフカの絨毯で音を吸い取るので静かです。一階の廊下にはメディチ家の皆さんの肖像版画がこれでもか、とかかってます。

 


 
 1枚の絵には、「メディチの娘」と書いてあります。廊下の一角には噴水が置いてありました。今は屋内にありますが、かつては屋外にあったと推察します。噴水は動いていないけど、水を出し続けています。改装をして壁を作って屋内になっちゃったとも考えられます。どちらにしてもルネッサンスの昔から水を出し続けています。

 




 
<テルメ>
 
 部屋にバスローブと屋内スリッパが用意されていて、ホテル中どこでもバスローブでうろうろできます。日本の旅館で備え付けの浴衣や作務衣でうろうろできるのと同じです。ただし、これはテルメだからです。一般のホテルではバスローブでうろうろはできません。
 
 これはいくつか繋がっている温泉湯船の一つです。屋内なので、雨が降っている時でも入れます。残りは屋外です。
 
<水着でお風呂>
 イタリアでは、温泉は水着で入ります。バックは先ほどの屋内温泉です。それほど深くなく、お湯の中で歩き回るのに良い深さです。
 このすぐ外に公衆トイレのように(例えが悪いですね)小さく仕切られた湯船があり、スイッチを押すとちょうど肩と腰のところにお湯勢い良くが吹き出してマッサージをしてくれます。さらに外に行くと滝壺があり、これに肩を打たれてもマッサージになります。この辺りは日本の温浴施設と似ています。


 
 夏場はスイミングプールもあります。私が着いた時は夕方で、スイミングプールにはちょっと遅い時間でした。スイミングプールや野外温泉のそばにはビーチチェアもあり、本でも持っていってゆっくり読書などできたらいいなぁ、と思いました。
 
 →フォンテ ベルデのお食事に続く