ローマから吹く風




ヴェネチアのカーニバル

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 2月のカーニバルの時期にヴェネチアへ行ってきました。カーニバルは「謝肉祭」と訳されるカトリックから発した庶民のお祭り。キリストが金曜日に処刑され三日後の日曜日に復活したことを祝うのが復活祭で、3月21日以降の満月後の日曜日、ということになっています。その復活祭の前に40日間の「四旬節」という期間があり、キリストの受難を思って教徒自らも自分の罪を顧みて断食を行い、その前の一週間を断食、贖罪に備えて馬鹿騒ぎをしてしまおう、40日間肉を食べられなくなり、清い生活をしなければならないので食べ溜め、遊び溜めしておこうという、お祭りがそもそものカーニバルです。カーニバルの言葉も肉を表す「CARNE」、取るを表す「LEVARE」、つまり「肉を取り除く」という意味になります。ちなみに、ダンナの両親の世代までは40日間、本当に肉類を避けたそうですが、今は復活祭前の金曜日だけ精進潔斎をすればいいことになっています。
 
 ですからカトリックが信仰されている国ではどこでもカーニバルを祝うわけでそれぞれの土地柄が出ます。ヴェネチアのカーニバルは18世紀を思わせる優雅な仮装が有名です。車は通らず、電線も見えず、中世以降の建物がそのまま建っているので背景もその夢幻的な姿をいやが上にもかきたててくれます。仮装で参加する人、その仮想を見る人、仮装を写真に収めるプロ・アマのカメラマンがやってきます。



 
<BAUTA(バウータ)と言う仮面での仮装>
 BAUTAをつけるなら、このようにかかとまであるマントをもった黒装束がお決まりです。
 
 カラスのくちばしの様に下半分が出っ張っているため、声がくぐもって誰だかわかりにくくなり、しかも下半分が自由なため、仮面をつけたまま飲み食いができるのであくまでも正体を隠しておきたい場合にうってつけの仮面です。
 
 艶福家で知られるかのカサノバが愛用したそうです。怪しげでいいですね。


 

<貸衣装の仮装>
 
 下の左の写真の男性がつけているのはDOTTORE(医師)という名前の仮面。本当なら麻の黒いかかとまでのマントを羽織るのが正式です。由来はペストが流行った時に医師が病気が伝染らないように着用し、長いくちばしには病気の臭いを消すための薬草を入れていたそうです。
 
 下の二枚の仮装は、多分、貸衣装をそのまま着たもの。そう、カーニバル用に、18世紀風の衣装と仮面を貸してくれる店があちこちにあります。

 



<Kartaruga>
 
 ベネツィアのカーニバルで使う仮面は独特です。旅の連れの一人がどうしても入って見たいという店に入ってみました。仮面を売る店はたくさんありますが、この店の雰囲気はエレガントで本物っぽい感じがしました。
 
 「カルタルーガ」というのがこの店の名前です。「紙」を意味するカルタと「亀」を意味するタルタルーガを合わせて作った名前だそうです。ちなみに、「亀」は仮面の元になる顔の部分を亀の甲羅に見立ててそう呼ぶのだそうです。
 
 紙粘土で素材の「亀の甲羅」を作り、その上に伝統的な方法で装飾、色を塗っていきます。
   60分のベネツィア仮面に関する講習、2時間の仮面に色を付けるワークショップもやっているそうです。色付けのワークショップには参加してみたいな、と思いました。
 
 ベネツィア仮面を代表するというBAUTAのミニサイズを自分用のおみやげに買いました。
 
<Kartaruga Atelier>
 月曜から日曜まで10:00から19:00
 住所:Calle paradiso, Castello 5756-5758 Venezia
 tel. +39 041 2410071