ローマから吹く風




冬のお祝いの伝統的なお菓子

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 日本ではお祝いの伝統的なお菓子というと、考え込んでやっと3月の雛あられ、5月のチマキや柏餅が思い浮かびます。やはりあまりお祝い=お菓子という文化はないのかもしれません。ところがイタリアには各地に様々なお祝いのお菓子があります。寒い冬はお菓子の季節。そこでクリスマスと復活祭のお菓子、そしてカーニバルから3月19日の聖ヨセフのお祝いサン・ジュセッペの日までイタリア人の胃袋に送り込まれる伝統的なビンニャ・ディ・サンジョゼッペを紹介します。


クリスマスのお菓子
<パネットーネ>
 パネットーネはミラノ産のお菓子で、いつからか、ベローナ産のパンドーロと並んでイタリア中でクリスマスに食べるお菓子の定番になっています。
 「オーネ」という拡大詞がついて「大きなパン」というのが名前の意味で、その名の通り大きい。初めてお目にかかるとその大きさにたじろいて勧められてもつい遠慮したくなる。食後に食べるものだし。
 ところが大きいのは見かけなのだ。全体重1キロのパネットーネを作るのに使う小麦粉はたったの130g。全工程で三回ほど酵母菌の助けを借りて膨張させるので図体が大きくなるのだ。だから、とても軽くて柔らかいのです。
 伝統的には、オレンジピールと干しぶどうが中に入っている。昨今では中にクリームとかチョコレートとかかわりパネットーネが盛んに出ている。贈答用に金属の缶に入ってリボンでトッピングされたものなど色々選べます。
 
 季節の風物詩の一端でもあるわけで、クリスマスの一ヶ月も二ヶ月も前からあちこちで目につくパネットーネ、自宅でも、お呼ばれでもパネットーネを食べます。 ところが、実際にはクリスマスが終わっても、パネットーネはまだまだ攻勢が続きます。
 長持ちする食品なので、クリスマスが終わると、各食料品店、スーパーで一斉に値を下げて売れ残ったパネットーネを売るのだ。時間が立てば立つほど値が下がり、名のあるメーカーのものでも300ー400円で買えたりします。名前の知られてないメーカーだと150円位。
 
 イタリアの朝食は甘系なので、ぴったり。というわけで、旦那は好きなチョコ入り(これだと息子も食べる)の大メーカーでは無いけれどちょっと名の知れたメーカーのものを250円ほどで三個買ってきました。
<ナタリーノ>
 
 ナタリーノという名前のベローナのクリスマスのお菓子。
 
 ベローナのクリスマスお菓子はパンドーロが有名だけど、これもご当地菓子です。 パンドーロほど甘くなく、オレンジとレモンが入っていておいしい。
 
<パンドーロ>
 イタリア語で「黄金のパン」という意味を持つパンドーロ。卵が生地に与える黄金色(黄金=”oro”)に由来すると言われています。生地は軟らかく、黄金色です。形状は円錐形で星型にえぐれています。小麦粉、砂糖、卵、バター、カカオバター、酵母からできたお菓子です。
 
 これにドライフルーツが入るとパネットーネ(Panettone)になり、オレンジとレモンが入るとナタリーノといった感じです。 
<プーリアの伝統菓子>
 
 90歳の舅が張り切ってお料理を担当してくれました。作っているのは、亡き後妻の故郷でクリスマスに食べるお菓子。右の写真は最後の仕上げをしてるところ。
 
 下の写真は亡き後妻の故郷、プーリアのクリスマスのお菓子三種。クリスマスのご馳走でお腹が一杯だけれどお菓子は別腹。お祭りだし。
 
 一番奥の濃い色のお菓子はプーリアのヴィンサントをかけるのが特徴。
 
 プーリアのヴィンサントは15リットルの赤ワインを1リットルまで煮詰めてどろどろにする。若干の酸味を残して甘くなる。中部イタリアにもヴィンサントはあるけれど、ここまで煮詰めない。口の中に残る香りがとてもよかったです。

 



ビンニャ・ディ・サンジョゼッペ

サンジョゼッペの日(聖ヨセフの日)
<ビンニャ・ディ・サンジョゼッペ(聖ヨセフのシュー)>
 
 このお菓子は、2月のカーニバルに出始め、3月19日の聖ヨセフの日で打ち止めになる。ちなみに聖ヨセフはキリストのお父さんで、イタリアの父の日はこの日。
 
 このお菓子は多いにイタリア人の胃袋に送り込まれるお菓子。甘いものには興味のないMidoromaさんも、揚げ菓子は好き。これは食べてしまう
 
 丁寧に卵と小麦をこねて揚げた本体に、卵クリームを挿入。その後ひとつひとつ野いちごのジャムを乗せてポイントをつけ、上 から粉砂糖をたっぷりふりかけて出来上がり。(右写真)


卵型チョコレート

復活祭(イースター)
<復活祭定番のパンケーキ>
 
 「3月21日以降の最初の満月の後の日曜日」というバンパイアみたいな決め方をするのが復活祭(イースター)。
 
 復活祭定番のパンケーキ。クリスマスのパネットーネに似ている。上にメレンゲとアーモンドがついているところが違っています。
 
 Midoromaさんはメレンゲあまり好きではありません。パネットーネの方が美味しいとのご意見です。
<カーサティエッロ(CASATIELLO>
 
 これはナポリの伝統のお菓子です。
 
 卵を殻ごと入れて、ラードをたっぷり、サラミとチーズをたっぷりと入れこんだ独特のパン菓子です。少々重たいタイプです。
 
 このカーサティエッロは伝統のものと少々異なっていて、リコッタチーズにトウモロコシ、果物のピールを混ぜたクリームを中に詰めてあります。購入したのはここ→Angelo goloso。 オーナーがサイ・ ババの信奉者で動物の脂肪を使わない「体に良い?」お菓子を作っています。
<卵型チョコレート>
 
 復活祭のお食事の仕上げは卵形おまけ入りチョコ。
 
 中におまけが入った卵型チョコレートも定番。定番がたくさんあることが季節のお祭りの条件です。
 
 子供はいくつもらったかでワクワク度が違う。Midoromaさんの息子は既にその時期を過ぎています。でもちゃんと「わー!おまけはなんだろう!」と演じてくれる。これも家族のおきまり。
 食事が終わったら卵を開けて中のおまけを取り出して喜ぶ。なにはともあれ。。。。春でおめでとう!!