ローマから吹く風




ルーチョ家のプーリア料理

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 イタリア半島のかかとに位置するプーリアは食事のおいしいところ。プーリアにある義父の後妻の墓参りに行きました。後妻の弟ルーチョ家がプーリアのイトゥリアの谷にあります。彼の性格も考慮に入れ、びっくりさせてやろうと出発前には知らせないでいました。義父の発案です。墓地から電話。義妹が「ニュメレッリ(プーリアの郷土料理)食べて食後のコーヒーが欲しいんだけど、家に行っていい?」。この義妹はよくふざけたりするので「うん、いつでもいいよ」とジョークを返すつもりの返答があった。数回やりとりをして、ほんとに私達がプーリアにいるのだと知ってびっくり。
 
 義理の叔父、ルーチョの家はマルティーナフランカの郊外、イトゥリアの谷にあります。イトゥリアの谷は、プーリア独特の不思議な作りの家、トゥルッリで有名なのです。石灰岩をモルタル等の接着剤を一切使わずに積み上げて作ったものです。古くからの農家の家として使われていた本来のトゥルッリは、イトゥリアの谷に数多く残っています。で、やはりトゥルッリで有名なアルベロベッロが観光地であるのに対して、ここは本当に、当たり前に人が住んでいます。ルーチョの家も当然トゥルッリ。



 
  


 窓が見えている部屋は食堂。トゥルッリ1個が一部屋に当たる。
 屋上に登ってトゥルッリと記念撮影はお約束ごと。
 まるごとトゥルッリではなくて一部だけという作り方もある。トゥルッリが三つ。つまりここに写っているのは部屋が三つということですね。



マンガ学校

<ルーチョ作のフォカッチャ>
 ここから翌日の夕食。
 是非に是非にということで、招待を受けました。
 
 まずはルーチョ作のフォカッチャ。
 厚手のピッツァ。パキーノトマトを埋め込んで作る。
 

 

 


 

<食卓>
 全員一度に入らないので二回に分けて撮影。
 食卓のあるこの部屋と奥の居間部分は、中ではつながっているけれどそれぞれトゥルッリを頭に乗っけている。




 

<オレッキエッティ>
 パスタはプーリアの郷土パスタ・オレッキエッティ。小さな耳という意味。
 これまたマルティーナ・フランカの羊チーズをふんだんに絡めたトマトソースに和えた。
 
 ルーチョの奥方は病弱で、いわゆる家事ができない。すべてルーチョか娘がやる。 ルーチョは料理に向いてないので、あまり凝った物ができない。だから、夕食の招待は却って負担がかかるのでは、と心配したのだけど、受けないのも不義理と家族会議で受けることを決定した。



お店

<バーベキュー肉の盛り合わせ>
 肉もマルティーナ・フランカ尽くし。
 鶏の手羽。ニュメレッリ(肝臓を子羊の腸でぐるぐる巻にしたもの)とボンベッタ(豚肉のスライスで羊チーズを包み込んだもの)の串刺し。これをバーベキューにしたもの。
 イタリアはどこへ行ってもそれぞれの郷土料理が美味しくて困ります。。。。。




 

<歌手ルーチョ>
 ルーチョ、ちょっと一杯気分で自作の曲を披露します。
 何を隠そう、このおじさま、Lucio Lasorteは昔歌手だったのです。結構いいとこまでいったらしいけど、ついたマネージャーがワルだったらしく、自分の懐ばかりふくらませて結局使い捨てにされてしまったそうな。
 e-bayでルーチョのレコードが売られている。http://bit.ly/18yBZBB
 
 今は慎ましく定年生活をしているけれど、往年の夢は忘れられないらしい。才能も確かにある。披露してくれた曲はロマンチックでほんとに美しくて感動ものだった。ソウルがある人なのだ。出来れば映画の主題歌にと夢見ているけど、業界の人と接点がなければ難しいだろうね。。。。。